第4話 『勇者』の旅路#2

「もう面倒。疲れた。」


なにが疲れたって??そりゃ、冒険者登録しに来たら、騒ぎになった。うるさかったから黙らせたけど。やっぱり、暴力が一番手っ取り早い。




怒られたけど。受付嬢に。頭殴られて。


『何してるんですか、降格………いえ、除名処分にしますよ。一番下のクラスで落とされるのは初めての方です。』って。


ふふっ、別に殴られたのが楽しいわけじゃない。可愛い子を見つけたから嬉しいんだ。



別に、初恋ではなんでもない。ただの嗜好趣味。




ほら、勇者だから。ボク。可愛い女の子は食べたい。




「ボクは………まだA級かぁ。S級があるけど、そこには行けないなぁ。やっぱ才能がないのかな。」


A級。

確かに上澄みだ。

だが、足りない。

実力も、経験も、何もかもが。


S級にはなれない。

おそらく、これがボクの限界。これ以上は上がらない。なぜなら、



強すぎるんだ。力が。全てゴリ押しで勝ててしまう。だから、力を封印し、技術を磨く。


それでも、魔王には勝てない気がするけど。だって、数千年生きてるんだよ??勝てるわけないじゃん。


まぁ、勝てるようにするのが人間、ってね。



それはそれとして、


「ウルザもそろそろ大丈夫そう、だね。」

城外も中も安定してきた。敵もみんな殺したし、少なくとも、4、5年は問題ない。


なんだかんだ、愛着湧いてきたのになぁー。


はぁ、宿の一室借りて、私の部屋に知らない人間が入ってこないでよ。



『次の都市に向かい、『門番』を救出せよ。』



とか、知るかボケって返したい。これはもう、勇者の旅じゃない。



ただの、先導が付いてる、つまらない旅だ。



やっぱり、旅じゃない。


『救出次第、自由に魔王を倒せ。』



まじかよ。いいのかよ。


好きにやっちゃうぜ。


何をするって??


そりゃ、女の子を助けて、ウッハウハよ。ボク、女だけど。マジで

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