Fancy Fancy
みぃ
ソラオモイ (空想)
まどろみの淵にそっと浮かぶ金色の船
風は囁き星屑はきらきらと光の粒をまき散らす
船はゆるやかに進む
漕ぎ手はいない
夢のまにまにやさしい時間が流れていく
辿り着いたのはお砂糖でできたお城
壁からは甘い香りが漂い窓からは虹色の光が漏れる
扉を開けるとそこは綿毛の草原
ふわふわと柔らかな絨毯の上を歩く
遠くで小さな動物たちが楽しげに歌っている
空にはミルク色の月
その光に包まれて心はふわりと軽くなる
不安や悲しみは遠い朝の霧のように消えていく
やがて船は再び動き出す
次の夢の扉へと向かって
やさしい世界はいつでも君を待っている
おやすみ良い夢を
さめゆく。。
ああ夢からさめた
カーテンの隙間から
光の矢がそっと差し込み
おだやかな風が吹き抜け
シーツの海に波をたてる
まだ遠い日々の記憶を
たゆたう水面のように
心に映し出す
遠い街のざわめきも
焦燥に駆られた過去も
すべては幻
今はただこの一瞬の静寂に
身をまかせ
鳥の声が遠く聞こえ
新しい朝がはじまる
そう新しい朝がはじまる
この胸に
希望という名の小さな光が
そっと灯る
めざめる
きらきら光る 朝露の粒
ちいさな妖精 おめざめね
ラッパを吹いて みんなを起こし
お花畑へ ピクニック
ふわふわ漂う 綿雲に
リスが木の実を まき散らし
虹色の橋を そっと渡り
夢のかけらを ひろい集める
お星さまの きらめきを
宝石箱に つめこんで
お月さまの 舟に乗り
夜空の海を 旅に出よう
奇想天外
猫ちゃんソファーで宇宙船を操縦し
ワンちゃんはパイナップル畑でジャグリング
月はチーズでできていると歌い
星は光る金平糖
木は逆さまに生え
根は空に葉は地面に
魚は空を泳ぎ
鳥は海の底で歌う
太陽はくしゃみをすると虹が生まれ
雨粒はあまいレモネード
そしてぼくはくしゃみをするたび
あらわれるんだ
ひかりの妖精
たかくなる
ソラオモウ
Fancy Fancy みぃ @miwa-masa
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