⑦ ジャスミンと机と夜
溢れてしまった匂いに
囚われたあの日から
もう何年か経ってしまった
美味しくはないけれど
嫌いでもないような関係
精神が安定するんだ
カップに注がれた
青い日々を溶かすような
匂いが辺りにちらつくような
深く深くまで来てしまった
零してしまった机に
葉を一つ置かせてください
手にかかる残りの匂い
仰ぐ天井にはランプが一つ
色褪せないものが身にしみる
本当に 本当さ
グラスを傾けた
滴り落ちたジャスミン
虚無な彩りに花束を
机に染みても
心は浄化されないのにね
合わぬが一つ合うが一つ
気に入るが一つ
気に食わないが一つ
静寂が一つ夜が一つ
零したジャスミンは…
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