出会い 1-2

家に帰る途中、晩ご飯の弁当と明日の朝食のパンを買うためコンビニへ。

もう何年も社会に出て一人暮らしをしてから人の作ったご飯を食べていない。


一人暮らしを始めた当初は食費の事も考えて、自炊していたがここ数年は仕事が忙しいのと、めんどくさいのを理由にコンビニで済ましている。


「はぁ、こんなことなら死んだ方がましなんじゃないか...」


思わずため息がでてしまう。


買い物を終え、自宅のアパートが見えてきたところで違和感に気づく。


俺の部屋の前に体育座りをしている人影があり近づいてみると、制服を着た女の子がそこにはいた。


「どうした?」


恐る恐る声を掛けたが返事は返ってこない。

どうしたもんかと逡巡していると。


グ~~


お腹の鳴る音が聞こえた。


俺も仕事から帰ってきて肩の力が抜けお腹を摩るが、音の正体は座っている女の子からだ。


「弁当食べるか」


聞くがまた返事は返って――。


「...べる」

「ん?」


何かを言っている気がするが聞こえない。

俺は彼女の声が聞こえるように体勢を変え耳を澄ます。


「...たべる」


今度は体勢を変えたおかげもありしっかりと聞き取ることができた。


弁当を食べることは分かったがどこで食べる?。

近くの公園?。

いやこんな遅くに女の子一人にするわけにいかない。


仕方ないと玄関を開け中に入るように促すと彼女は力なく立ち上がり、ゆっくりと自分のペースで中に入っていく。


彼女が中に入ったのを確認し俺も中に入る。


こんな時間に高校生を家に上げていいのか悩んだが今は彼女の腹を満たすことを最優先する。


「こんなんで良かったら食べて」


買ってきた弁当を渡すと力ないながらゆっくりと食べ進めていく。


その間にお風呂を沸かし待っている間、買い置きしていたカップ麺を食べることに。




ふと視線に気付き見ると彼女と目が合い、物ほしそうにこちらを見ている。


「...食べる?」


コクコクと頷き食べる意思を伝えてくる。

見れば先程渡した弁当は食べ終えており、まだお腹が満たされていないようだ。


半分ほど小皿にわけそれを彼女に渡す。

彼女はおいしそうに麺をすすり食べていく。


「オユガワキマシタ」


無機質な音声がお風呂が沸いたのを知らせる。


「先、入ったら」


彼女は申し訳なさそうな顔でこちらを見ているが少しして、諦めたのか風呂場に向かう。


彼女がお風呂に入っている間に明日の準備をしてお風呂に入ったらすぐ寝れる準備をしておく。


しばらくするとお風呂からでた彼女がバスタオルを巻いただけの格好で俺のいるリビングに戻ってきた。


「ご、ごめん」


隠れてはいるが見てはいけないと、すぐさま目をそらしなるべくみないように自分の服を貸す。


「これ、良かったら着て」

「ありがとう。ど、ドライヤーってない?」

「あーない。ごめん」

「あ、ぜんぜん...」


これに関しては申し訳ない。

実家を出て一人暮らしをするにあたって少しでも節約になればと思い買わなかった。


実際今の今まで必要に感じたことはない。

女性にとって髪は命と同じぐらい大切だとどこかで聞いたことがある。


これを機に買っておこうかな、将来の事も考えて。

なんだか居たたまれなくなりその場から逃げるように風呂場へ。


風呂から出ると彼女はすでに寝ておりそれを見た俺も眠気に襲われ眠る事にしたがなぜかベットは占領されていたので仕方なく床で寝ることに。


「まあ、今日だけだろ」


 眠気も限界にきていたため抵抗することなく意識を手放すことに。

――――


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家出JKを拾ったら会社の同期と先輩に迫られた はっしー @hasshi_0404

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