〚甘〛1-3 百年後、妹が勇者になるようです

 甘々で、とのこと。


 まず全体3番目の提出速度はかなりの意欲を感じますね。

 きっと書き上げたあと、今か今かと提出期間に入るのを待っていたのでしょう。


 さて、まずタイトルが大変良いです。

「百年後」「妹」「勇者」

 ワードの組み合わせでパワーを出してますね。

 実際、すごい気になります。

 どういうこと?

 って。

 気になるタイトルは、良いタイトルです。



 あらすじ。

 一言で言えば「ちょっと捻った転生モノ」といったところでしょうか?


 未来に予知した障害を排除するため奮闘する……というのは、ストーリーを知ってるゲーム世界に転生する系の流れと似てますね。

 ようは、迫りくるバッドエンドを回避する……ってことですから。大目標が分かりやすいのも評価点。


 興味深いのは「残機」の設定です。

 しかも「転生を繰り返す」とあります。

 Fateのバーサーカーみたいに、単純に命が複数あるというわけではないのかも?

 転生する度に能力が変わったり、強くなるとかなのかもしれません。


 妹に降りかかるはずの危難を退ける過程で、限られたその命のリソースをどうやりくりしていくか。


 これがこの作品の醍醐味であることは、ほぼ間違いないでしょうね。


 妹がどう描かれるのかが気になります。

 まあ当然メインヒロインかそれに準ずる立ち位置であるとして。

 主人公である兄とはおそらく時間的、空間的に離れ離れなんですよね。


 異世界の中で(あるいは現代で)本当に100年過ごしたら110歳超えのおばあちゃんですから、ちょっと魔王を倒すのは難しいでしょう。

 となると、考えられるパターンとしては


 ・異世界と現代では時間の流れが異なり、「兄が先んじて転生した異世界における100年後」に、そこまでは時間経過していない現代から妹が転生してくる

 ・コールドスリープ的な、何らかの手段で老化や生命活動が100年後までストップする。

 ・エルフとか、長命種に転生する。


 辺りですかね。

 個人的には一番目の、「現代と異世界で時間の流れが違う」説かなと。

 でもそうなると、妹の存在感が薄くなるんですよね。

 後に活躍するよ、と確定していても、この話はその活躍を存分にしてもらうための、いわば「準備の話」ですから。


 その上で兄妹の絆を描くとなると、やはり回想シーンを有効活用するんじゃないかと思います。


 異世界で妹の為に頑張る兄。

 ふとした瞬間に前世での妹との日々を思い出す……。


 いいじゃないですか。

 エモですね。

 まあ、公開される一話だけではそこまで描けないとは思いますけど。


 ということで、割とシリアスめの話になってそうですね。

 一話でその雰囲気と、設定の提示、そして「この子のためなら頑張れるな!」と読者が共感できるくらいの妹の魅力。

 これらを描けるか、注目したいところです。



 兄の呼び方は「お兄ちゃん」でお願いします。

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