over the phone
中田真綾
over the phone
創作は罪という自覚 ろうそくに火を灯しそこねる
逃げろ。逃げるな。逃げるな。逃げろ。楽園に無線は届かないらしい
才能 誰もしゃべらない部屋でりんごの影を追いつづけること
写真では花と野菜を区別することができない ここで描いて
口にふくんだあらゆる思想を口へとうつす夏の教室
over the phone 声は途ぎれて、かつてだれかが見つけた航路
何度も片目をつむって測る。デッサン、人生、狂ってないか
白鳥がこぼれる廊下 ひたひたと足の先まで海がきている
アイデアが肉体を得るその日からひとみの奥の蝶を殺して
詩を書くときに私の名前、罪を背負って生きていくのだ
over the phone 中田真綾 @raten_tiba99
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます