幽州・徐州・河西
幽州
建武五年春正月、
二月、劉秀は
この月、劉秀、また
この親征に於いて劉秀にも予想外のことが起きた。彭寵が討たれたと知らせが入ったのである。劉秀、不審に思いて、
劉秀、何れにしても、もはや彭寵の討伐軍は不要であると、祭遵に漁陽の平定を任せて、嘗ては漁陽郡
彭寵の首の謎が解けたのは、劉秀らが洛陽に着いてからである。三人の
妻の異変ゆえ、周囲に気を配る彭寵だが、物忌するために独り控えの間に在れば、奴僕の
更に偽って彭寵の命であると、他の奴婢を捕え縛って一箇所に置く。また彭寵の命とその妻を呼ぶ。妻が部屋に入れば驚いて奴僕が反すと言う。奴僕、その妻の頭を
彭寵、奴僕に己を
この奴僕、応じてこれを解こうとするも、戸外に子密が話を聞き取るを見て遂に敢えて解かず。子密、ここにおいて、金玉衣物を収め、彭寵の所に戻ってこれを装い、馬六匹を整え、妻をして二つの絹の
檄に曰く「今、子密等を遣わして子后蘭卿の所に至らせる。速やかに門を開いて出し、これを留め置くこと勿れ」
将、彭寵の筆であれば疑うこともせずに従う。
故に洛陽の劉秀の前に彭寵の首が届けられる。まさしくその人と首を見詰めながら劉秀、前皇帝
男は例によって独言して曰く「夢見の一つは、首だけが嚢に包まれて城を越える。それを推すのは
男は内間を疑うが、首が洛陽にまで届けられたことを奇妙に思う。内間なら前線の将に首を渡せばそれで済む筈である。まして皇帝が冀州の北部に御幸するなら、それを知っていて、そこに至ってもおかしくない。やはり偶々の事件か。男は
幽州から帰還した朱浮、尚書令
しかるに劉秀、朱浮は反逆した訳ではない、よって労苦を忍びずと、
刹那に彭寵が歴史から消え失われたことで、劉秀の山東平定は歩みを速める。嘗て南陽で
皇帝劉秀、大司徒
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