風船葛
蘆 蕭雪
風船葛
盂蘭盆には、二三泊祖父の家に集う習いであった。親戚一同、田舎の屋敷に集い、薄暮の頃には裏山の墓地に列をなして詣でた。晩に肝試しをしよう、と子供の中から声が上った。裏山は
田甫の合間、青草を靴底で引き倒した道を進んでいく。薄暮には、そこに立看板があったものをとふと思った。蔓草の、風船葛の蔓が、看板の
蛍か、人魂か、蔓糸を絡めると風船葛をひとつ掌に摘み取った。
風船葛 蘆 蕭雪 @antiantactica
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