第4話
今ふと目が覚めて、朝方4時30分。
急にYouTube開きたくなる衝動にかられたからここにきた、、
開いたってなんの意味もないんだ。
いい事はない。
見た後に残るのはどうせ
あ、また相変わらず配信してたんだ
とか
ばかみたい
とか
つまんねー
とか
そんな気持ちになるだけなんだから
いったん深呼吸して
冷静になろう
今のあいつに対して今のわたしができるのは
わたしが見ているかもということを
感じさせないこと
だから見に行かなければ
コメントもしないで済むし
あいつの思うつぼのようなこともない
正直、1ヶ月間コメントしなければ
もう見てもないのかも、、
と思うのが普通だけど
ちょっと異常なとこがあるあいつは
やり続けている可能性がある
実際この2ヶ月間毎日投稿してたわけだし。
でもおそらく最初はわたしがコメントをしていたからだとは思うけど
今となってはその時と違う感情でやっているのではないかと思う。
それかそんな感情にすら気づいてないで
ただただゲーム配信をすることで現実逃避をしているだけなのか
自分が今、YouTubeを開かないという少し苦しくなった時はあいつは2ヶ月前どうであったかを考えよう。
連絡が突然取れなくなった3日後、
YouTube配信からわたしに呼びかけるメッセージがあった
それはコメント欄だけでのやり取り。
『来てくれてよかった、、本当に心配してたんだよ。それと俺はなにも怒ってないよ。
だから声が聞きたい、とにかく声聞いて安心したい』
わたしはそれは出来ないと拒否をした。
『なんで?携帯からじゃなくて家からかけてきたらバレないんじゃない?
電話で声聞いて話してたくさん謝りたいことあるんだ。今まで思いやってあげられてなかったって本当に後悔してる。
今連絡取れなくなって、いなくなってしまってどれほど大きな存在だったか改めて身に染みてるんだ、だからどうかお願い。
話したいよ、声が聞きたいよ』
それでもわたしは断った。
結局近くなればまた前みたいな関係性になるし正直苦しかったしつらかった。
このくらいの距離感でいた方がお互いのためだと言った。
頑固なあいつは納得せず、
毎日わたしが配信にいくたびに
連絡を取りたいと懇願してきた。
『涙が毎日出るんだ、こんなに泣いたのは初めてなんだよ』
そんなことを言ってくる日も多々あった。
ただわたしの気持ちは変わらなかった。
ひたすら断る毎日、
配信からあなたを応援しているよ
という毎日が続いた。
すると確か3週間が過ぎた頃だっただろうか。
『俺のことブロックなんかしてなんなの?』
恐らくLINEを送って見たり、電話をかけてみたりしてたんだろうと思う。
わたしはあのスマホを使ってないからあなたのことをどういう設定にしてあるのかは知らないと言うと、
『もしかして元々スマホを2台持ちしてたの?』
そうじゃない。
連絡とれなくなった間にスマホを新規で買い替えたんだ、だからあのスマホは今はもう解約している。
と伝えた。
『なにそれ…旦那に言われてそうしたの?
それとも自分で?』
言われたし、わたしもそれでいいと言った。
そう言うと、だんだん昔のようなあいつの本心が出てきたのだ。
『じゃあ本当に今できるのはここでのやり取りだけになるってことだ?
聞くけどさ、なんでそもそもこんな事態になったの?
あの日の夜なにがあったの?』
単純にスマホを見られてバレた
簡潔に話した。
『こまめに消してればこんな事にならなかったし、こうなってしまったことへの謝罪が一度もないけどなんで?』
わたしが謝らないでいたのは
これでよかったと思っていたからだ。
心の中でそう思っていた。
『俺は俺が悪かった、ごめんねって思ってるし今日まで言ってきたけどそっちは1度もない。』
また連絡取り合ってやり直してもまた同じような関係性になって苦しくなる。
これでよかったんだって思っている。
『もう苦しめたりしない。ちゃんと思いやるし安心できるような場所に自分がなるって決意したんだよ、だからお願い』
もう戻れないよ。
このタイミングで関係性を終わるのがいいんだよ。ごめんね
わたしはその時初めて謝った。
『……じゃあなんでこうして毎日配信に来てコメントしてきてくれるの?』
あまりに連絡取れなくなったことが突然だったし、ご飯食べてるかなとか寝れてるかなとか心配だったからだよ、とわたしは言った。
『…そうだったんだ。
でも来てくれるからもしかしてまだチャンスはあるのかもって期待しちゃうよ』
ならもう見に来てもコメントもしないようにする。そう言うと
『嫌だよ来たらコメントしてほしい。』
そんなやり取りが続いたある日、
あいつは
『確かに俺はたくさん約束事とか罰とかやってきて悪かったって思ってるよ。
でもそっちが俺との約束ごとを守りきれてなかったからどんどん増えていったし、それに対して罰をつけられるのは当然だと思わないの?』
でたでた。
これが本心であり、気持ちの奥底にしまっていた本来の言いたかったことなんでしょ?
だから結局新しい連絡先を教えてなくて正解だったのだ。
『だけど俺はもう前みたいな過ちはしない。
自分を変える。約束する。
もっと寄り添って安らぎを与えられる男になる。そう決めたんだ』
いや、人はそんなにすぐには変わらないし
あなたが本当に変わるなら一人暮らしをしたり
実際に環境に変化を与えて変わろうとしてみてよ。
洗濯、料理、掃除、光熱費の支払いを自分でする、やってみなよ。
やらないでしょ、できないでしょ、どうせ。
誰かに乗っからなきゃそんな勇気ないくせに
なにが変わるだ
わたしの気持ちは変わらず、連絡先は教えなかった。
そしてその気持ちに対しても拒否をした。
それから数日後、ほぼ毎日同じやり取りをしていたがあいつはこう言い出した。
『俺のこと遊びだったんだね。
俺は本当に一緒になりたいと思ってたし
お前だけが希望だったんだよ』
わたしだって好きだったよ。
だから出来る限りのことはしたし寄り添ったし尽くしてきた。
と言った
『俺にあれだけのことをしてくれるのはお前しかいないって分かってるよ。だから今もこうして言ってる。
でもそっちが選ぶのは俺じゃなく旦那じゃないかよ』
確かにやつのいう通りなんだ。
結果として残るのはあなたじゃないという事実。
この手のタイプの性格の人は
今まで喧嘩もあったけど、あれだけ仲良く楽しく尽くしてきたとしても
結果として自分を選ばないなら
それまでの過程が事実としては残らないのだ。
要するに
敗北者は俺であり、信じていたお前に裏切られた。
その答えになる
そこでいくら言っても信じてはもらえないし
だったら俺を選べよと言われる。
結局わたしは配信には今までのようにコメントしないようにする。
たまにはコメントしちゃうかもしれないけどその時はごめんね
と言ってそれからは毎日配信には行くけど
コメントをしないという日々が続いた。
そして
昨日からはYouTubeでやつを検索しない、
それを達成させるためにYouTubeを開かないに至った。
今ももちろんYouTube自体開いていない。
今一度あいつ側のことをまとめてみる。
・急に連絡が途絶えた
・連絡取りたい、声が聞きたいと毎日懇願されてもわたしは拒否をし続けた
・連絡できる手段は配信にわたしが行く時だけであり、行かなければあいつはただ待つしかなかった
・1ヶ月間配信内でのやり取りを続けたがわたしの気持ちは変わらず結局自分は選ばれなかった
・更に1ヶ月待つも変わらない
あいつはなんだかんだ2ヶ月その状況に耐えたんだ。現実逃避も半分は入っていたと思うけど、それでも耐えたということになる。
最初の1ヶ月目で本人が言うには、
5キロ痩せたと言っていた。
元々体重があった方ではあるがダイエットをしたことがないやつにとっては相当精神に来たのだと思う。
お腹はすいても食欲がわかない、食べれないとも。
だから次はわたしの番なんだ。
連絡取らなくしてからのわたしは元気だった。
食欲もあったし精神的に変わらなかった。
ただ今は2ヶ月経ち、冷静になってやつの立場も考えてみた時に辛かったのだろうという感情がようやく出てきた。
でもだからといって何も変わらない。
配信見に行ってコメントして、もう一度やり直さないかなんて言う気もないし
うまくいくわけもないと分かっている。
だからこそYouTubeを開かないことが
今わたしがしなきゃならないことで、
耐える番なんだ。
あいつができてわたしができないなんてことない。
絶対に!
とにかく自分に言い聞かせて我慢してこの感情を繰り返しながらいくしかない。
いつかは本当に考えなくなる日がくると思いながら今は耐えるんだ
わたしがあいつの気持ちを拒絶したんじゃないか。
だったらそれ相応の態度をやつに取ってあげるのが当たり前なんだ
てゆーかゲームが好きなら配信じゃなくて個人的にやってればいーじゃん。
わたしと一緒の時は普通にしてたじゃん
なのにあえて配信を続けるのが腹立つ
まだコメントをわたしがしていた頃、
なんでそんなに毎日配信してるの?
今の日課なの?
と聞いた時に、
『ゲームしかやることないからなぁ…』
と言っていた。
だからゲームしかない、ゲームがやりたいなら配信通してやらなくていいじゃん
なのになんでいちいちするんだよ!
本当に腹立つ!!
あえて配信して現実逃避とともに
わたしに対してのあてつけもあるのだろうが、
とにかくやめろ!!
という気持ちと、あいつの唯一の居場所になってるのかなと思うと放っておいてやらなきゃならないんだよね、とも思う…
まー配信するしないは自由だし
わたしも気にしないようになりたい
泣きたい時は泣いてすっきりしよう
涙の理由がわからなくたって
気分は少しでも晴れるんだし
今日もYouTube開かないぞ
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