めいり、大暴れ!?ミニミニメモ帳の効果
次の日、学校に行くと結衣は一人でランドセルをしまって本を読んでいた。
話しかけたら、スルドい視線でにらまれた。
私はそのまま蛇ににらまれたカエルみたいにひょこひょこしながら自分の席に着く。
なんで結衣は私のコト無視するのかなぁ…。
ショボンと席に座っていると、昨日、遊びに誘ってくれたグループの会話が聞こえてきた。
話に入れてもらおうと思って様子をうかがっていたケド
聞こえてきた会話の内容はサイアクで…。
「結衣ってさ、生意気だよねぇ、勉強しかできないくせに、ほんとサイアク。」
「そーよそーよ、それにあんなに気取り屋で…、男子に…。」
そのあとはよく聞き取れなかったけど、
結衣の悪口…?
結衣は…。そんな人間じゃない…。気取り屋はそうかもしれないけど違うもん!
「結衣は、結衣はそんな人間じゃないっ‼‼」
ざわざわしていた教室が一気に静かになってみんな私の方を見る。
「はぁ?何言ってんのあんた。
私たちは事実しか言ってないじゃない…。」
「あんたは何にも、何にもわかってないっ!
そもそもあんたはなんか努力したの?人のコト、理解しようとして頑張ったりしたの?」
私の剣幕に驚く、その子たち。
まぁ、普段の私は寝癖ぴよッとしててぼーっとしてるバカそうなカンジだもんね。
「人のコト、ハブる前にさ、その人と仲良くできるかどうか考えたことはあるの?
人のコトをハブって変えるより、まず、自分が変えるべきでしょ。
自分が変わらなければ何にも変わんないよ、この先ずっと、結衣みたいな人がいた時にハブってイジメて生きるの?」
「なんで、私が悪者みたいになってるの?私何にも悪いコト、してないよね?」
その後、教室に先生が入ってきてこれはオシマイになった。
やっぱりキガカリなんだよなぁ…。
授業の内容は全くノート取ってなくて、頭も結衣のコトだけで
ポカンとしちゃってて…。ショージキ、女の子ってよくわかんないっ!
だって、なんかアレだけで怒っちゃう結衣も、そんなこという子たちも!
いやぁ、やっぱり女子ってわからんのう…。ま、ウチも女の子だけどっ!
中休みになって急に昨日の変な先輩を思い出した。
そういえば、昨日、例のセンパイに渡されたあのキーホルダー…。どこにしまったんだろう…。
ランドセルの中をぐしゃぐしゃと探していると筆箱の中にあった。
キーホルダーをギュッと握ってみると、ほわわわぁんと熱を帯びたみたいにちょっとキーホルダーの色が変わった。
そういえば結衣はと思って、そのキーホルダーを握ったまま見てみると、
結衣から花が漂ってる…。あの花は…。
急いで、その本のページを開くと、
『カスミソウ』花言葉は…感謝、幸せ、ありがとう
その瞬間結衣がこっちを向いた気がした。
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