第3話
食べ物を作り出すとして、まずやったことがないから制限がまるでわからない。普通に水を生み出したとして、500リットルくらい普通に出て来たりしたらまあ困る。他の物でも同様。
死なないとしても後片付けに困る。
そもそも飲み物と食べ物が同様の判定になるのか、毒が含まれているものはどうなるのか全く分からない時点であまりホイホイ試すのは得策ではない。既に何か死体っぽいのあるし…
不老不死は全くここでは役に立たない。触れた者が死ぬとして周りに生き物や人間は居ない。というかドアを開けるなら人が居れば普通に開けてもらえばいい。後通報もしてもらおう。
生き物は触れたら死ぬのか分からないしな…「者」だから人間限定なのかもしれない。動物ならさわれたりするならそれなりに孤独が紛れそうではある。
後正直、蚊が寝てる間に止まって起きたら死骸があるみたいなのはきつい。結構きつい。やめてほしい。まあ何にせよ確定することが少ない上ドアを開けるには役に立たない。
消去法で悪魔召喚である。何にも分からないが少なくともドアくらい開けてくれそうではある。よし、考えても仕方ない。やろう。
どうやってやるんだろう。悪魔召喚とか叫べばいいかな。うわぁ共感性羞恥。やりたくないなぁ誰も見てないけど。
「あ~…悪魔召喚…」
「やぁやぁこんにちは。今日は月が綺麗だね。君の願い事は何だい?」
目の前に何かキラキラした感じのホストっぽいやつが出てきた。髪の色とかは暗いからわからない。薄い色ではありそう。いや決して毛根が薄いわけではなく。毛量が多くはなさそうだがそのほうが便利であることは往々にしてあるわけで。
あと綺麗なお姉さんが良かったです。
「えーっと…何願える感じですかね…」
「何でも。けれどその分対価を頂くよ。」
「対価っていうのは…?」
「寿命とか大事なものとかかな。」
割と単純明快である。
「じゃあそこのドア開けてください。」
「いいよ。代わりに…えっドア…?」
ドアは頼まれたことなかったんだろうか。うん。普通だったら頼まないかもしれない。
「えっと…開けようかドア。対価は…」
「なんか食べ物でいいですか」
「あ…まあうん…ドアだけだからね…」
よし。ハンバーガーだそう。豪華にポテトもつけてやろう。
「ハンバーガー ポテト ジュース」
「なにこれ。」
とりあえずちゃんと出てきた。よかった。しかも包み紙までついてくる。なんて便利なんだ。
「食べ物です。包み紙は食べれませんけど他は食べられます。」
「そりゃあどうも…えっと床に出さないでもらえると嬉しかったな…」
「それはすみません」
ドアが普通に開く。よし。これで探索ができる。暗い。電気もつけていただこう。電気っていうか明かりか。
「明かりつけてもらえますか?」
「あ~…うん…じゃあおまけってことで…」
「どうも」
明かりがつく。明かりというより光がふわふわ浮かんでいる感じだ。自分のそばに持たなくていい懐中電灯があるようである。うーん便利。なんて都合がいいんだ。
倒れている人の近くに寄る。うん。息してなさそうだなぁこれ。これ早めに処理しないと匂いが大変そうだな。とりあえず探索しよう。
「あの…ちょっといいかい?」
「悪魔って自発的に喋れるんですね。自動音声みたいな感じじゃなくて。どうしました?」
「いやあ…悪魔の召喚システムってとんでもなく前時代的でね。それなりの対価を貰えないと帰れないんだよ。」
「そうなんだ。」
「そう。だからそれなりにちゃんとした願いとかしてくれないかな。」
「あ~」
困ったな。何を要求されるかわからない以上大した願いはしたくない。それなりにちゃんとした対価とちゃんとした願い。
「そもそもそれって、そっちが適当に色々もらって帰ったりできないんですかね」
「出来ないよ。なんというか全く融通が利かないというか…」
「うわあ」
不便である。異世界で不便を感じたのは初めてかもしれない。悪習がする。あ。
「あそこに転がってる人の分で足りますか?」
「ああ。足りるよ。」
「じゃあそれで。この世界の情報をください。」
これでまあ死体遺棄にはならなさそうである。かわいそうではあるが。瞬き一つもしない間に死体は消えていた。何か変な液体が付着したりはしていない。ラッキー。
「この世界の情報ね。何ていうか君、夢がないなあせっかく転生して悪魔まで呼び出してるのに」
「えっ」
失礼だなこいつ。
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