感じるのは屈辱、行うのは研鑽。
パシリになって早一か月
イライラしてので、不意打ちを実行してみた結果、前よりも
前も言ったがあいつには
あいつの実力は単純な暴力で構成されている。
まぁ、その暴力が今の俺にとっては化け物クラスだということは言わずもがな。
ちなみに今、あのゴリラは俺以外の人間もパシリにしている有様。
中には下級貴族がいる始末。
よう、
今、何がひどいって
退学にもしやしない。
医療所送りになったのが何人いるかなんてわかっているはずなのにだ。
そうなるとだ、なんでこんな奴が学院にいるのかという話になる。
単純に言って学院に白羽の矢が立ったのだろう。
まぁ、考えればわかる話だ。
あのゴリラの日常での行動を加味すると、普通の学院生活なんて送れやしない。
でもここにいる。
恐らく、こいつ元々いた場所のトップ、アマゾネスのトップが強権発動して、強制的に学院に送還。
学院は学院で手に余るあのゴリラの処遇が宙にあるってとこだろうな。
アマゾネスのところに送り出せはしないし、かといってそこらに放り出せば何するかわかったもんじゃない。
はぁ、めんどくせぇ。
「このままパシリ学生生活を謳歌するか・・・・ってなるかぁぁあああああ!!」
絶対嫌だね!!
後輩パシリのように死んだ眼をしながらあと5年半以上の学院生活を過ごす!?
絶対嫌だね!!却下!!死ね!ゴミが!!
俺にはやることがあるんだよ!!
あの流星群みてぇに綺麗な魔法のことを解明するっていう絶対的な目標があるんだよ!!
あのクソゴリラアマゾネスのパシリになんて卒業だ!卒業!!
さて、『言うは易し、行うは難き』という格言がある。
今の俺を指す言葉といえる。
「口だけなら、なんとでもほざけるんだよ分かるかい?僕ゥ?」というすんばらしい意味を持つ格言だ。
過去の俺、特に前世の俺に言ってやりたいね。ペッ!!
どうやってパシリを卒業するか?
論理?ナンセンス。
あのゴリラが論理を理解できる生物ならこの話は8割方終わってるよ。
そう、力。
圧倒的とは言わずとも、あいつのことをギャフンと言わせる『力』があればいい。
腕っぷしはダメだ。
それは歩兵がジェット機に突っ込んでいくようなものだ。即死。それ以外ない。
だが、この世界には肉体脆弱なゴミカスがムキムキのマッチョ戦士職に勝つ手段がある。
そう、魔法だ!
思えば、俺はいままで「ヴィランっぽいから」というあまりにも下らない理由で適正以外の魔法を習得していた。
闇魔法や影魔法について何も学んでこなかった。
ちなみに闇魔法と影魔法の講義はクッソ少ない上に、その時に限ってパシって来るゴリラがいるからめったに受けられなかった。
ということはだ。自ずとやる事は決まってくる。
独学で極める!!
さらに、基礎的な参考書的な書物は一応持っているので無謀なやり方を極力避けてやることができる。
よし始めよう!!
☆
今日も今日とてパシられ、最近ではなぜだかサンドバック役をやらされることも増えてきた。
理由?むかつくからだそうだ。
なんだそれ、むかつくなぁ。サンドバックが欲しい。
・・・・・あぁ、なるほど理解した。
鍛錬というのは日中できない。
理由は簡潔。パシられ、サンドバック役をやらされるからだ。
ならば鍛錬の時間はおのずと夜になってくる。
というわけでやってきました夜の森。
ここには魔獣がいるわ、障害物はあるわ、暗いわ、割と最悪な修行場所だ。
だが、選んでいる暇はない。
とりあえず、やるべきは闇魔法と影魔法の基礎を習得。
そして、現状における切り札を作ることだ。
まずは基礎。
闇魔法の基礎・・・実は存在しない。
なんかいろいろ派生しまくったらしく、闇属性っぽいものを総称して闇魔法と呼んでいるらしい。
なんじゃそりゃ。
「自分だけの闇魔法を見つけろ!!」というのがこの参考書の要約。
俺だけの闇魔法か・・・
何が欲しいってやっぱり物理的にどうこうできるやつが欲しい。特に腕力。
腕力・・・腕力・・・腕、力・・・腕!!
闇から生成された腕でも作ればいいのでは!?
まずは、闇を具現化。
少し力むと、アニメでよくある黒い雷雲みたいなのが出てきた。
これを腕の形にする。
細長くなってきた。
これをそのまま腕の形に・・・・変える!!
なんかいい感じになってきた。
だが俺は、一発でできるとは到底思っていない。
最初にステップは『闇の具現化と小規模な変形』
とりあえず最初のステップはOK。
次はもう一つの適正候補、影魔法について。
なんというか、影魔法はすごくシンプル。
影を自由自在に操ることができる。
こっちはクッソシンプルだから今日中に何とかできそう。
ちょっとしたらまぁできたが、すげえ小規模。
ちょっとした進歩も大きな成長だ。
さて、この調子でやっていこう。
!!魔獣!? シッシ!!あっち行け!!
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