やあ、俺は負け犬!!メスゴリラ、もといこいつの下僕だ!!

建物に吹き飛ばされ、全身複雑骨折の重傷を負った。

ちなみに全治三日。魔法ってスゲェ!!

・・・・重傷って何なんだろうな?骨がなくなることかな?


閑話休題


俺はあのアマゾネスの下僕、あのアマが言うには奴隷になった。

やろう、絶対ぶっころしてやる。


ちなみにあのアマゾネスメスゴリラの名前はアナトリア。苗字ファミリーネームがないという珍しい奴だ。

いやそんなことはどうでもいい。

今重要なのはこの現状を打破することだ。


だが、哀しいかな。

知力は別として、現状況での俺とゴリラの純粋な力量差はアリと狼ほどの違いがある

つまり、パシリになるしかないということだ!!クソが!!



「おい」

「ハァイ!なんでしょう!!」

「肉」

「買ってまいりあァアす!!」


やめろ笑うな。いけしゃあしゃあと静観しやがって!クソが!!そうだ・・・

俺は視線をわざと大げさに同級生の方向にそらす。


「?」


視線誘導にかかったこいつは同級生の方を見て、不服そうに睨む。

怯える同級生。さらに強くにらむゴリラ。


そのすきに俺は安っっっっっいクソ品質の肉を買うために本気ダッシュをかます。

ハハハハハ!!見たか!クソが!!誰がお前のためにいい肉買うかってんだ!!ハハハハ!!


「ブらべッ!!」


スピードの調整をミスった俺は自分から壁に体当たりしてしまうのであった。


同時刻にて


「アル・プレアデスが下僕になった?」

「そうなんですよ、マーキュリー様!」

「なんでも、最近編入してきたじゃじゃ馬のアマゾネスに真っ向から喧嘩を売って見事返り討ちにあったそうなんですよ!!」

「そうなんですね」


おかしい。

アル・プレイアデスという人間は真っ向から喧嘩を売るタイプじゃないというのが私の考えなのだけど・・・・どうせ、『流星群』の件と同じで無意識で自分からトラブルを生んだんでしょうけど。

それにしても、粗暴の通り名を持つアマゾネスに喧嘩を売るなんて・・・


「フフッ」

「?マーキュリー様。どうして笑っているのですか?」

「いえ、なんだかおもしろそうなことになりそうな気がしたので」

「?私にはよくわかりません」

「かくいう私もよくわかってませんよ」

「「なんですかそれ」」


アル・プレイアデス。

どうせまたトラブルを産むなら、私が最高に楽しめる結末を見せてほしいなぁ。


同時刻にて


「不味い!!違うの買ってこい!!」

「イェス!マム!!」

「違う!!私の名前はアナトリアだ!!」

「・・・・どうでもいい」

「あ’’ぁ!?」

「何でもありません!!」

「ならさっさと行け!!」

「はっ!」


クッソ。粗暴なくせして、一丁前の舌持ってんじゃねぇよ。

俺は先ほどよりもいい肉を買うために学院の廊下を突っ走る。



この後のアナトリアの処遇考えるのってクソ面倒だったんだな俺。

よく頑張ったよ。・・・・あ、嘘。意味わかんない方向にすんな!!

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