第3話
彼女と二人きり。
ここではそう。
この世界ではそう。
お出かけもする。
お泊まりもする。
でも、何度も何度も何度も繰り返した僕らの時間。僕らの世界。
そこで得た答え―――。
「咲さん」
「ん?」
空気を吸いにバルコニーに出てる彼女を追って後ろから抱きしめる。
ほとんど背が変わらない。
んー…でもほんの少し彼女の方が数cm大きいかも。
「やっぱり無理かも。」
「なにが?」
「世界が変わっても『男』になりきれない。」
「どういうこと?」
「付いてる感覚がない。それに…白人さんみたいなクオリティはおかしいでしょ?」
すると彼女が僕を見て微笑みながら、
体の向きを変えて僕を包み込む……。
「この世界はあたしたちのもの。なりたいようになればいい。」
この一言で心の重いものがどこかに落ちていった。
「あんたに(ついて)ないのがおかしい。」らしい。
「いっぱいしたい」
と甘えると、
「あたしだけって約束できる?本当の約束できる?」
今までは無理だった。
ただの口約束。
でも今は……。
「咲さん」
「ん?」
「お姫様プレイして」
「なにそれ」
彼女が笑い出す。
「咲さんをお姫様にするプレイ」
「それは分かってる。」
「…スプーンで…飲ませて。」
一瞬、
…彼女は頭がいい。
大抵の謎かけはすぐに解いてしまう。
「…全部すくって。ならいい。」
ほらね、ご褒美付きの『いいよ』が頂けた。
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