バンコク怪奇譚2　タイ妖怪縦断記 ～黄色い扇風機が呼ぶ古き精霊たち～

プラカノン運河での悪夢から一か月。元ナチス科学者クラウス・シュミットが遺した黄色い悪魔召喚扇風機の呪いは、バンコクの路地裏から タイ全土へと広がっていた。

佐藤ケイがアピサーと共に体験したナコン家の屋敷での恐怖は、序章に過ぎなかった。時空を歪ませる禁断の力は、古来よりタイの大地に眠る妖怪たちを次々と狂わせ、操り人形へと変えていく。

中部農村でココナッツの葉を羽にして舞うピー・クラハーン、イサーン地方で人に憑依し内臓を貪るピー・ポップ、バンコク郊外の夜空を飛ぶ生首の妖怪ピー・クラスー、そして悲劇の美女幽霊ナーク...

医師ナンディーと共に、佐藤は呪いに操られた妖怪たちの真の名前を呼び、魂を解放する旅に出る。しかし、その先に待つのは、祭りに紛れて暗躍するピー・ター・コーン、メコン川の神秘ナ…続きを読む