拡大 1
「何だお前来たのか。だそうです」沼田は、先日と同じエビフライをほおばりながら言った。
例の
その切られた部分を持ってきたのだ。
「何だお前来たのか・・・やっぱり誰か・・・というより知った顔がいたんですね」松山は改めて映像を見ながら言った。
「以前は、
パソコンの画面で切られた部分の映像を確認したが、やはりそこに相手は映っていなかった。
「あのここに写ってる影については?」
「それはですね、その影の濃さから考えて、かなりその影の近く・・この画面すれすれにいるみたいなんですよ。そうするとかなり小さいもので・・・人ではなさそうなんです。」
「犬とかですか?」
「犬か猫か、そんな感じです。廣田はアパート住まいで飼い犬はいなかったんで、見知った野良犬かなんかですかね?そうすると「何だお前来たのか」の意味も鞄に入っていたドッグフードも説明がつきます。目撃者じゃなかったですね」沼田にとってはそれだけの意味だろうが、松山には違った。
犬なのだ。
「今更ですけど松山さんは・・・失礼、被害者の家族でもない方が、なぜこんなに事件のことを、気にして調べたりを続けているんです?」
「おかしいですか?」
「たまに気になって何度も警察に電話をかけてくる。なんて方はいたりしますが、そういう方はその・・・そういう方なんで」
「・・・」
「主人公が事件に巻き込まれて、事件を調べていくうちになんて言うのは、小説ではよくありますが、普通はあり得ません。」
「そうでしょうね」
「いやね突然変な話をするようですけど、
「・・・」
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