プレデターに音節を

草原ひ色

プレデターに音節を

カビが舞う換気ダクトの澄んだ音 僕の喘鳴 聞いてられない


水滴が流れ落ちれば星屑に例える真顔ベクトル演算


ごめんねは何 bpm で言えばいい リズムキープが出来てないのか 


僕だけが監視されない改札前 耳栓をして幻聴を待つ


鼻歌に反応示したAIにサウジの首都を尋ねてあげた


焦燥を速いため息で声にした 六回に二回猫が寝返った


僕が覗く世界に僕はいない 声帯と眼窩を灼き尽くす歌


天井の報知器の灯を太陽とよんだ瞬間 僕 月になる


葉桜の花びらポッケに入れたから僕の口笛 魔笛に絡む


プレデター、伝えたいことがあるんだ。まず音節ってやつがあるんだ。

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