第4章
新たなる脅威
強仕の頃の
「
額を黄色の巾で
横たわった劉辟の脇では、
「相手のことをろくに調べもせず、欲に負けて勝手に兵を動かしたんでしょう? 何儀さんと黄邵さんらしいなあ」
黄色い鉢巻きをした若者が、皮肉な笑みを浮かべて何儀と黄邵を見下ろした。
「勝手に兵を動かしたのは悪かったがよ、
顔を上げた何儀が、懇願するように黄色い鉢巻きの龔都を見上げた。
「そうだよ。見たこともねえ巨大な砦に驚いただけだ。次は失敗しねえ。だから、許してくれよ、お頭」
黄邵も顔を上げて口早に弁明すると、横になっている劉辟の足がピクリと動いた。
「……巨大な砦、ですか? はて? この辺りに砦などありましたかね?」
小首を傾げた龔都に、何儀と黄邵が交互に応じた。
「以前は、あんなものなかったはずだ」
「ああ。
「それに、滅法強い化け物みてえな巨漢もいたしな」
「間違いなくお宝があるはずだ。でなきゃあ、邑をあんな高え壁で囲ったりしねえ」
「――――⁉」
突如、何儀と黄邵、そして、龔都の三人は、目を
弾かれたように半身を起こした劉辟が、食い入るように何儀と黄邵に顔を近づけて言った。
「その話、もっと聞かせろ」
劉辟の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます