一章06話 記憶に刻まられた習慣法が、明記される
[newpage]#01 日ノ本の法律事情
縄文文明期、記憶文明の全盛期で、言葉が“
縄文期は、神話伝承の中で、素戔嗚に対する刑罰があり、イザナギとイザナミによる婚儀や争いがあって、男女関係等が習慣法の中で、習慣法として確立していった時代である。海幸彦と山幸彦の争いがあって、豊玉姫の婚姻と離婚、南方から海を渡ってきた、待兼山で鰐の化石が発見されたように、日本に鰐が住んでいた時代でもある。黒曜石や翡翠の交易から、口約束と習慣法によって、統治がすすめられた時代であった。
・刑罰の重さは、追放が、重罪であった。(素戔嗚の高天原追放)
・婚姻の契りは、約束事を破ったことで、離婚と刑罰が確立した。(伊邪那岐と伊邪那美、山幸彦と豊玉姫)
・村八分のように、刑罰は、冠婚葬祭における役儀や贄の形で、確立していた。
日本の契約は、契約を基盤としていて、1000人の命を奪い、1500人の命を産みだすように、罰則は契約者の気が済むまでが対象であった。当時の統治は、祖霊信仰が基盤であり、氏神氏子が、祭儀を司る形で、統治が行われていた。
大陸の春秋戦国期に突入した頃から、徐々に大陸からの亡命者が増加し、土木治水事業が大型化していく。
縄文文明では、
縄文期の水稲は、葦原と同じく、雪解け水で水位が上昇し、梅雨や台風、秋雨で変化し、冬に向かって水位が減少する。自然の水位変化が、稲の生育に、そのまま活用されていた。縄文期までは、田圃は共有財産であり、管理も村全体で管理していた。田植えや稲刈りは、祭り事であり、神社で管理していた。
縄文期の所有権は、
[newpage]#02 日本征覇
古墳時代に田圃による水稲が、量産と保存に適した稲束を戦略物資として、強制的に栽培させる対象となっていった。崇神帝に始まる日本征覇、剣や鏡に「漢字」で銘を刻むといった、「漢字」が
水稲では、農業用水確保が重要なので、農業用水施設の破壊や管理ミス等は、刑罰の対象となった。
水稲では、他人の田圃に、籾を蒔くのは、刑罰の対象となった。
水稲では、他人の田圃の稲を刈ることは、刑罰の対象となっていた。
古墳期の水稲は、大規模な治水工事をおこなって、田圃の水位調整を、人が管理する様になった。つまり、田圃は、村共同ではなく、管理者が存在する様になって、土地の管理権が確立するようになっていった。田植えや稲刈りは、人手が必要なので、
記憶文化を基盤とした統治は、
土地や用具の管理、用水路の整備、田圃の水位調整、収穫物の管理、管理範囲が拡大するにつれて、責任範囲が広がっていく。責任者の明確化によって、権利と義務が、明確化されていく。
[newpage]#03 記憶文明の限界
記憶文明では、記憶が総てとなるため、情報をすべて収集しなければ、どんなに記憶力が良くても、記憶することはできない。支配地域が拡大するにつれて、情報をすべて収集することは、徐々に困難になっていき、記憶に欠落が生じるようになる。記憶の欠落は、争い事を招き、言った言わないといった、争い事は解決が困難になっていく。
権利と義務の拡大は、情報の経時変化を生じさせ、記憶の書き換えが、頻発するようになる。
記憶は、一本のロール紙に時系列順に記録されていくようなモノで、変更の記憶ができても、変更の記憶が増加すると、時系列変化の確認が困難になる。また、口約束が基本であるため、口約束の当事者以外は、口約束の内容を記憶していないため、判断することが困難になる。
記憶文明は、属人性が極めて強い組織であり、無能をリーダーにできない。しかしながら、組織が大規模化するにつれて、小規模管理と大規模管理では、必要となるスキルが異なる。規模とスキルが異なれば、組織に歪が生じて、維持することが難しくなる。
記憶文明から記録文明への継承は、記憶文明の属人性を抑えて、規律を定めることから始まっていった。
記録文明によって、法が「漢字」によって、明記されるようになったのが、日本の法制度の始まりとなる。
・17条の憲法
・天智天皇の命令により藤原鎌足が
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一章 日ノ本、侍の始まり Ittoh @Ittoh
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