ep.14 剣客と刺青
登場人物
「民草など捨ておけ。我らが命の方が大事」
「左様。あの玉座に在る暴君のような化け物を怒らせてはならぬ」
「民など幾ら殺されようがまた増える。それも我らが生き永らえてこそ」
「――――⁉」
この
その頃、
至るところで建物が倒壊していた。
だが、民は崩れた建物の下敷きになった者を
長い白髪を赤い巾で結っている。
「な、何を――」
老若男女の見境はない。擦れ違うだけで民の首が刎ね飛び、血潮の雨が降っているようだった。神速の妙技で鞘から抜き放つ長刀は、冴えた蒼い色をしていた。
異形の剣客が進む先は、宮廷のようだった。
一方――。
「ヒイイ!」
城郭の南側にいた民草は、化け物でも見たかのように
奇妙にも柄の短い槍の穂は、燃えるように
頭は
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