百万の契約詳細設定資料

青いピアノ

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この世界について

【百万の契約の現代世界】


契約と誓約の社会。


この世界の大半は、契約によって秩序が保たれている。


契約は、中立機関である契約管理機構コードレジストによって、魔法の力で管理されている。これにより、不公平な契約の締結を防ぎ、契約違反を適切に取り締まることが可能となっている。


しかし、契約管理機構コードレジストに管理されない選択も存在する。


闇組織や機構を信頼しない者たちは、独自の契約を結ぶのだ。


さらに、個人間の心の誓いによって交わされる約束を「誓約」と呼ぶ。

書面に残さず、言葉や心、魂でのつながりを重視する。誓約のみで秩序を保つ地域も一部存在する。


書面に約束をすべて残す文化を「契約文化」、言葉・心・魂でのつながりを重視する文化を「誓約文化」と呼ぶ。


また、契約文化を尊重する人々を、「契約派」と呼び、誓約文化を尊重する人々を「誓約派」と呼ぶ。


さらにここから、穏健派や過激派に分かれる。


【穏健派と過激派】

契約穏健派

→契約は守るべきだと考えるが、契約書でカバーしきれない事情は考慮すべきだとする。処罰には呪術を使わず、人間の判断を重視する。

また、食事の時間や家を出る時間など、細かい事柄まで契約で縛る必要はなく、口約束(誓約の一種)で十分と考える人々。


契約絶対派

→生活の細部まで契約で取り決めることを重視する層。過激ではないものの、穏健派から見れば過激に近いとされる。


契約過激派

→契約書に書かれた内容は絶対であり、理由の如何を問わず、契約違反者は必ず処罰されるべきと考える。処罰を確実に行うため、呪術を用いて違反者に対処することを求める。契約者にミスがあっても確認不足だから自己責任と考える。


【この世界の歴史】

■古代(法律時代)

人間族の社会には、法律が存在していたと伝えられる。法律に加え、契約や誓約もまた、社会や組織、個人の秩序を守り、安定をもたらしていた。しかし、やがて各地で国家間の戦争が勃発し、国際法は機能しなくなり、国内の法も脆弱になってしまった。


■中世(混沌時代)

その時、異世界へのゲートが開き、一層の混沌に包まれた。


異世界からは、エルフ、ゴブリン、獣人、ヴァンパイア、ゾンビ、巨人、マーメイド、ドラゴン、妖怪、悪魔──数多の種族が現れる。


魔力があふれ、魔法使いが出現。人間も魔法が使えるようになる。


異種族の出現により、法律はますます機能しなくなり、ついには消滅する。


人間同士の戦争は、人間と異種族の対立へと変わった。


■近世・前期(契約と誓約時代)

かつて存在した「国」という制度は、多くの地域で姿を消した。

各種族はそれぞれの領土テリトリーを確保し、人間と異種族の戦争はようやく落ち着いた。


しかし、大貧困の時代が続き、奴隷制が始まる。

各地では、契約や誓約を用いて秩序を築こうとする動きが活発化した。この頃には契約管理機構コードレジストの前身組織が各地で設立される。


また、自分たちの過酷な状況を運命として受け入れる者たちも現れ、占術や宗教が流行る。


■近世・後期(大契約時代)

賢者と呼ばれる大魔法使いたちによって、契約管理機構コードレジストが正式に設立された。


各種族は契約を用いて、世界の平和と秩序の構築を試みる──まさに大契約時代の幕開けである。


一方で、誓約によって秩序を守ろうとする勢力も台頭。


雫の国のように、契約と誓約を巧みに使いこなし、独自の秩序を築いた国も存在した。


契約の普及によって占術や宗教の拡大は衰えるものの、以降細々と活動が続けられる。


■近代(大戦争時代)

不公平で理不尽な契約に反発する勢力が現れ、契約そのものに反対する誓約派も台頭した。


こうして世界は種族間を越えた大戦争時代へと突入し、現代に至るまで各地で戦争が続くことになる。


■現代(再考時代)

契約の扱いを巡って議論は分かれ、誓約の重要性が改めて認識されている。

世界各地で戦争はなお続いているが、一部の地域では徐々に安定が戻りつつある。

安定が戻りつつある地は、契約と誓約をバランスよく取り入れているらしい。

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次の更新予定

2026年1月15日 06:00
2026年1月17日 06:00
2026年1月30日 18:00

百万の契約詳細設定資料 青いピアノ @bluemusic

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