K様 1
K様の第一印象は無気力な女性。メイクはされてますがファンデとマットな赤いリップのみ。眉は整えてません。白髪が目立ち出した長い黒髪はベタついて見えます。20代にも40代にも見えました。
実際は32才の方で、大手損害保険会社での人事部に勤務との事。
「8年間ずっと同じ男性が気になる。片思いと言って良いかわからないがその人との恋愛をみてほしい」
タロットを並べると
•過去
猛烈にアピールされている
•現在
進み方がわからない
•未来
棚からぼたもち
•対応策
焦らない
などが並びました。
「片思いというお言葉がありましたが、過去にご自身の気持ちを伝えてらっしゃると出ています。お相手の方は、K様のお気持ちをご存知ですか?」
私の問いに、K様は堰を切ったように話し出しました。
①とにかくイケメンで彼が入社以来、自分の部署以外でも皆んな狙っている。
②自分も同じ部署ではないが、彼の部署に用がある時は彼も含めて皆に差し入れなどしていた。
③当時はパワハラとかセクハラとか今より緩かったから、彼の部署の課長に「お前なんか相手にされないんだから差し入れなんか持ってくるな」と彼の前で言われた。
⓸その後、彼と同じ部署になり社内でランチを一緒に食べたりした。
⑤何度か会社の外でも食事をした。その時に「このまま付き合わない?」と言ったら「なんでKさんと付き合うの?」みたいな感じで誤魔化された。
⑥社内恋愛禁止じゃないけど、割と結婚するまで皆んな隠して付き合ってたりする事が多い社風と、彼の前部署の課長の事とかで周りを気にして自分と付き合う気になれないんだと思う。
⑦もう入社した頃の輝きというか、若くてかっこいいというのは無いけれど、今も目を引く美男子だし人目を気にする人だから前向きに考えられないんだと思う。
ここまで私と目を合わせるのは2回ほど。なぜ未来に棚からぼたもち(ペンタクルの1)が出たのかな?思わぬ助けが入るのか?と思いながらも鑑定を進め対応策の焦らないに進むと
「ちょっと私の話をしていいですか?実は焦って失敗した事があります。延長出来ますか?」
K様は言いながら手を強く握っては広げを繰り返してました。
延長連絡を事務方にすると、即K様は話し始めました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます