現代社会の象徴である「スマートフォンへの依存」を、ホラーと風刺を交えて描いた短編だ。自らを「世直し」の主役と信じ、歩きスマホの若者にわざと肩をぶつける独善的な主人公の視点から物語が始まる。正義感という名の嫌がらせを繰り返す中、物理的に端末と肉体が一体化した異様な人間と遭遇することで、物語は一気に不気味な変質を遂げる。文明の利器への皮肉と、認識のズレが招く恐怖が鮮烈に描かれている。社会風刺やブラックユーモアを好む読者。都市伝説のような「日常に潜む不気味な変容」を楽しみたい層におすすめできる。
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