第3話 恐ろしい悪霊?

「貞子の白見さん」


第3話 「恐ろしい悪霊?」



数気: 会ってしまったんですか…?白見さんと…。(屋上へ来る)


美加: 数気…、幽霊が見えるの…?


数気: うん…、しっかりと見えてるよ…。


美加: そ…そんな…。


白見: えっ?何何?恋バナ?


美加: 恋バナな訳ないでしょ!


数気: 白見さんって…、自分の話になるとすぐ話を変えようとして、自分の秘密が知られないようにしているという噂もあるんですよ…。


白見: うわ〜…君、感が鋭いんだね。んで、美加と仲良くしてるだけだけど何か?


数気: 美加さん、今すぐその人から離れてください。


白見: やーだ!美加は私の友達だもん!でも…、私を祓える人が居るなら美加から離れてもいいけど?


数気: 分かった…。案内してあげますよ。


(神波神社で…)


数気: 白見さんが美加さんと仲良くしていたんですよ!!


穴佐: 白見さんと…。詳しい話を聞かせてください。美加さん。(美加を見る)


美加: (慌てる)うわわ…、えっと…、体育館の裏から声が聞こえてきて少し近付いたら体が勝手に井戸のほうまで来てしまって…、白見と会っちゃったんです…。


白見: 美加は騙されやすいよね〜。これから気を付けなよ。(普通に美加の隣にいい姿勢で座っている)


美加: あんたに言われたくないわ!!


穴佐: 白見さん…。(白見を見て睨む)


白見: そんなに怖い目で見ないでよ〜。穴佐〜!せっかく可愛い顔が怖くなっちゃうよ。


穴佐: えっ?(睨むのをやめて顔を触る)


白見: 自分の顔を気にするなんてほんと女子だね〜。穴佐は!


穴佐: いえ、顔ぐらい男性でも女性でも気にするものですよ。


白見: あ〜、そっかそっか!ねぇねぇ数気、本当に穴佐が私を祓えるの?


数気: はい…。


穴佐: えっ…?祓うの…?私が…?


白見&数気: うん


穴佐: ごめんなさい、残念ながら私は貴方みたいに強力な悪霊を祓うことは出来ません。


白見: ちょっと〜、私のことを勝手に悪霊と呼ばないでくれる?


穴佐: 貴方は世界中に「悪霊」という噂が広まってるんですよ?


白見: あらら…、みんな間違ってるね〜。


美加: 何が間違ってるの?


白見: いや〜、だって私は死んだ人を生き返らせる石の場所を教えてあげるだけなのに〜?


穴佐: 貴方…、死者を生き返らせる石の場所を知ってるの?


白見: うん!もちろん!


数気: でも、場所を教えてどうするの?


白見: 大切な人を生き返らせてあげるんだよ。例えば…、美加は、お父さんとあ母さんだね。


美加: 確かに私のお母さんとお父さんは死んでるけど…。


数気: 美加さんの父と母は事故で亡くなったんでしたってけ…?


美加: うん…。


(過去で…)


(車の中で、美加と美加のお父さんとお母さんがワイワイ会話しながらドライブしていた)


美加(5歳): 次どこ行くの〜?(後ろの席に座っている状態で話しかける)


美加の父: ん〜、おうちかな〜。(車を操縦しながら喋る)


美加(5歳): え〜!?もう終わり!?もうちょっと色んなところ行きたい!


美加の母: 冗談よ冗談!今日は美加の誕生日だからとても楽しいところに連れて行ってあげるね!


美加(5歳): えっ!本当!?やったー!


美加の母: (笑顔で美加を見つめる)


美加(5歳): (前の窓を指さす)パ…パパ!トラックが!


美加の父: えっ?(前を見る)


音: ドガン!(トラックと美加達が乗っている車が衝突する音)


一般人: お…おい!軽車両とトラックがぶつかったぞ!今すぐ警察呼ぶぞ!


(周りが騒がしくなる)


(数日後…)


美加(6歳): (ベッドに入っていた状態で目を覚ます)あれ…?ここは…、どこ…?(起き上がって周りを見渡す)


看護師: (美加のところに来て)良かった!目が覚めたんですね!あなた4日以上も起きなかったから心配しちゃったよ〜。


美加(6歳): 4日以上も…?(思い出して)あっ!そういえばパパとママは!?


看護師: 実は…、あなたのパパとママは…、死んだの…。


美加(6歳): (顔が真っ青になって)えっ…?う…嘘だよね…?嘘だと言ってよ…。


看護師: いいえ…、本当です…。あなたは幸いお父さんに身を守られていたので軽傷で済んだらしいです。


美加(6歳): (包帯に巻かれている腕を見て)パパが私を守ったの?


看護師: はい…。あの一瞬の出来事で子の身を守ろうという行動は勇気ある者ですね。


美加(6歳): ん〜、そうなのかな…?(上手く理解していない)


(現実…)


美加: 思い出すと…、悲しくなるな…。(少し涙が出てきて涙を拭く)


穴佐: そのようなことがあったんですね…。(落ち込む)


数気: (涙を拭く)


白見: (全く悲しんでいない)んで!本題だけど〜、私はただ美加の親を生き返らせたいだけで別に悪霊じゃないよ〜!


穴佐: よく自分で言えますね…。美加さんの話を聞いても全く悲しんでいない…。


白見: いや…、悲しいけど〜、ずっと泣いてる場合じゃないって!


穴佐&美加&数気: ……。(涙を拭きながら落ち込んでいる)


白見: ちょっと〜!なんで無視するの!?


リリ: ニャー!(白見達がいる机のところに乗ってくる)


白見: わぁ!この猫可愛い!(リリに触ろうとする)


リリ: ニャ!?(白見の手を噛む)


白見: 痛っ!?(噛まれた手から血が出る)この猫…、幽霊の私を噛めてるんだけど!?


穴佐: リリ!おいで!(リリを見て喜ぶ)


リリ: ニャー!(穴佐に飛びつく)


穴佐: (リリを撫でる)いい子だね〜。


白見: いやいや!いい子じゃない!


リリ: シャー!(白見を睨みながら鳴く)


白見: (ドン引き)(心の中: 完全に嫌われてる…。)


美加: 可愛い!穴佐ちゃんのペット?(リリに触れる)


リリ: ニャー!(美加に触られて喜ぶ)


穴佐: ええ!私の猫よ!


白見: (心の中: 美加が触れたら喜んでる…。なんで…?わたしが幽霊だから?まぁ、今そんな事関係ないか!)


???: (金髪の女性が美加達のほうを見ている)


白見: ん?(???のほうを見る)


???: !!(急いで隠れる)


白見: ん〜、まぁ気のせいか!(他のところを見る)


???: (安心する)



次回 第4話 「お姉ちゃん!?」

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