第4話 お姉ちゃん!?

「貞子の白見さん」


第4話 「お姉ちゃん!?」



(学校の屋上で…)


白見: あの猫普通じゃないな〜。(リリに噛まれたところを見る)


美加: 確かに…。なんでリリちゃんは白見を噛めるのかな…?


数気: 穴佐さんが操ってるのでは?


白見: んー、あの猫がおかしいだけだと思うんだよね〜!まぁ、所詮猫だしそんなに悩む必要はない!


美加: そ…そうよね!(苦笑い)


音: ギギ…。(屋上のドアが開く音)


美加: (ドアのほうを見る)だ…誰!?


(ドアのところには誰もいない)


数気: (ドアのほうを見ながら)何かの動物の声なのでは?


美加: そ…そうよね〜!(戸惑いながら笑う)


音: ガタン!(壁にぶつかる音)


美加&数気: !!(音がした方向を振り向く)


白見: いきなり何〜?(壁ドンをされた状態で両腕を掴まれている)


花絵: (白見に壁ドンをして両腕を掴んでいる状態で)お前!なんで人間と関わっているんだ!


白見: 逆になんでダメなの〜?(怖がらずに子供っぽく話す)


花絵: お前は…、死者でしょ…?死者と生者は共に関わっちゃいけないんだよ!


美加: な…何何!?なんか白見が誰かに攻められてるんだけど!?(怯えて数気に抱きつく)


数気: あの人…、どこかで見たことあるような…?


白見: あはは!(笑いながら花絵を押していく)なんでなの?別に関わっても何も起きないじゃん!


花絵: (白見を押し戻そうとしながら)あんたは別に何も思ってないかもしれないけど…、あいつら…、死者と関わると「自分も死にたい」と心が変化していって…、どんどん死者が増えていくんだ…。


白見: へぇ〜、そうなの〜?別に生者が減っても世界は変わらないよ!(花絵を押す)


花絵: !!(白見に押されて転ぶ)


白見: (花絵の服を掴んで小声で話す)それに…、私の計画邪魔しないでくれる…?


美加: (白見と花絵のところに怯えながら近付いて)その人…、誰…?


白見: (花絵の服から手を離して)あ〜この人?この人はね〜、「小島 花絵(こじま はなえ)」って言って、私の姉!!


美加&数気: 姉!?(驚く)


花絵: (ゆっくり起き上がって)おい白見…、まだ話は終わってないぞ…。


数気: いったい何があったんですか?


白見: なんか花絵姉ちゃんがいきなり私に怒鳴ってきたからよく話の内容が分かんなくて押した!


音: キーンコーンカーンコーン(昼休み終わりのチャイムが鳴る)


白見: まぁ、別に花絵姉ちゃんのことは気にしないでいいから早く教室に戻ったら?


美加: そ…そうね!早く戻らないと先生に怒られるもん!さぁ数気行きましょう!(戸惑いながら教室へ急いで移動する)


数気: う…うん!(戸惑いながら美加について行く)


(美加達が屋上に居なくなった)


白見: ねぇ…、花絵姉ちゃん…、話の続きなんだけどさ…。


花絵: やっと分かってくれたか?


白見: (目の色が赤色に変わり、花絵を睨む)美加達の目の前でそんなこと言わないでくれる?じゃないと美加達が私の事怖がるでしょ?


花絵: そんなこと言われても…、あいつらに説得しないと白見から離れてくれないから。


白見: とりあえず…、しばらく私はあの子達にしてもらいたい事があるからそれをしてもらうまでさっきのことは黙ってて。


花絵: わ…分かった…。


白見: (目の色が水色に戻って笑顔になる)ちょうど良かった!花絵姉ちゃんにも協力してもらおうかな〜?


花絵: な…何を…?


白見: 私の計画していることをね。(不敵の微笑みで花絵を見る)


(美加達のほうでは…)


(授業中で…)


美加: (ノートに白見を書きながら)(心の中: はぁ…。私達…、いつか死にたいと思っちゃうのかな…?)


数気: (ノートに花絵を書きながら)(心の中: 花絵っていう人…、どこかでか見たことあるような気がする…。でも…、思い出さない…。花絵さんも死者のはずなのに…、どうして僕は覚えているんだろう…?)


(美加達はいきなり現れた白見の姉のことを気にしていた…。)


(放課後…)


美加&数気: (一緒に帰っている)


美加: そういえば数気…、昼休みが終わってから全く白見を見かけないわね?


数気: 確かに見てませんね…。花絵さんと何か話していたのかな…?


穴佐: (いきなり美加達のほうへ走ってきて話す)あの…、数気さんは「者点」くんの兄ですか?


数気: そうだけど…、何があったの?


穴佐: 助けてください!


美加&数気: へ?


(美加達は神波神社へ向かった…)


(神波神社のほうでは…)


者点: (神社の中で走っている)「ジシン」!待ってよ〜!


ジシン: (コウモリの姿で神社の中を飛び回っている)


リリ: ニャ〜?(者点達の様子を見に来る)


者点: わぁ!猫だぁ!(立ち止まる)


ジシン: (リリの頭の上に着地する)


リリ: ニャ?(ジシンが乗ってきたことに気付くが嫌がらない)


者点: ジシンってリリのことが好きなの?(ジシンとリリに近付く)


リリ&ジシン: ……。(顔を赤らめる)


(美加達が神波神社に来た)


数気: 者点!そんなところで何してるんだ!?


者点: んー?(数気のほうを見て)あー!数気だ〜!(数気に抱きつく)


数気: わっ、ちょっと…、者点…。(抱きつかれて顔を赤らめる)


者点: ただ俺はジシンを探しに来ただけだよ!(笑う)


美加: (心の中: この子は数気の弟「島根 者点(しまね しゃてん)」くん!よく数気に甘えに来てくるらしい…。)


穴佐: ジシン?(神社の奥のほうを見る)


リリ: もーう、なんでこんな所に来たの?(普通に喋っている)


ジシン: お前に会いに来てあげただけだっつーの。(普通に喋っている)


穴佐&数気&美加&者点: 喋った!?



次回 第5話 「喋る猫とコウモリ」

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