第11話・2006/4/24 (Mon.) 19:42:30『喧嘩』
紺野と佐伯が喧嘩してるのがうらやましくって、紺野につっかかりまくっていたら、最初はへらへらしていた紺野が、本気で怒って帰ってしまった。
部活後あいつはバイトまで時間があって、俺も塾までに時間あったから、
体育館の前で話をしていたんだけど、紺野の携帯に何度もメールが来て、
5回目位のメールの時に紺野の表情がちょっと曇ったんだ。
で、すぐにメール返してたんだけど、その後すぐまたメールがきて、それをみた比呂が『・・・ちょっと電話してくる。』とかいって、俺から離れて誰かに電話をかけ始めたんだよ。相手・・・佐伯だったらどうしよう。そんなことを思っていたら、紺野が『・・かおりさん?俺・・。』とかいう。
かおり・・。女?・・知らない名前。でも佐伯じゃない。佐伯じゃないならまあいいか。そんなことを考えてたら紺野が電話を切って俺に駆け寄ってきた。そして『ごめん。ちょっと俺、行くとこできたから』とか言って帰り支度を始めた紺野。
まさか女のとこ行くの?・・・は??友達さしおいて?俺は、なんかむかついて茶化すように紺野に文句をいった。
「なんだよー。友達より彼女が大事なのかよ」
「そんなんじゃないって。っていうか彼女じゃねえよ。ちょっと知り合い」
「知り合いって、どういう知り合い?」
「こないだ一回ヤったけど、彼女じゃない人」
「そんな女に携番教えたの?あ、そうか。相手に番号押し付けられたのか」
「・・・・・。」
「ねえその女・・軽すぎないでしょ?そんなの放っておけばいいじゃん」
・・・茶化したつもりだったんだ。でも冗談になってなかったみたいで、紺野が怒った。
「メアド交換しただけだよ。体調悪いってメールが来たから、俺が番号教えろって言ったんだ。電話したら声がガラッガラなんだ。そんな女を放っておけるか」
心臓に硫酸ぶっかけられたような感覚。紺野が怒るなんて思ってもみなかった。悪気なんかなかったよ・・・でものどが詰まって言葉が出ない。
「知りもしない人間のことを悪く言うなよ」
そういうと紺野は駐輪場に向かって走っていってしまった。捨て台詞を吐くようなやつじゃないことはわかってる。俺が無神経すぎることを言ったのが悪い・・。そうなんだけど・・・だけどどうしよう・・やばい・・。
友情が破綻した・・。
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