黒Tシャツに黒いギンガムチェックのハーフパンツの少年を知りませんか

以前道端で、見ず知らずの男の子に「よぉ、お兄ちゃん久しぶり」と声をかけられたことがあります。思い当たる節が全くなかったのですが「よ、よぉ」とだけ返して立ち去りました。本作のシチュエーションと何だか似ております。
挨拶をすることは悪いことではない。でもそこに関係性がないと疑ってしまう…意図がわからないと怖いですが、とりあえず挨拶されたらしっかり返しておいた方が悪いことは起きないように思います…！

サクッと読めて、さらっと怖いが背中を撫でてきます。
少年に会ってみたい気がします。

　これは、論理的に説明がつくのかどうか。そこがとにかく考えさせられます。

　朝、ゴミだしに出た直後で、『一人の少年』と会う。「おはようございます！」と元気に挨拶してくる少年。

　元気な感じで、黒いＴシャツに黒いギンガムチェックのハーフパンツとか目立つ色合い。
　
　そんな彼から一度目を離す。そして、振り向いた後は……。

　この感じがやっぱり、「リアル」を感じます。突き詰めて考えれば考えるほど「合理的な答え」が見つからない。

　そして辿り着くゴールが「怪談」というゾワリ。
　これが探偵の出てくる小説だったら、きっと何かの裏があるに違いないのだろうけれど、事実には「ジャンル」という区切り…続きを読む