概要
耳澄ます 夜の電車の過ぎる音 ノラ猫の声 僕の心音
夜にふと感じる、物悲しかったり寂しかったり、少しセンチメンタルな気持ちをそのまま短歌にしました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★ Good!揺蕩うような言葉
「湯船が揺れるのを見ていた」「そっと沈んでしまいたかった」という短歌は、非常に深い感情の動きを描いている。最初の「湯船が揺れるのを見ていた」という表現から、外的な事象(湯船の揺れ)が内面的な動揺を象徴していることが分かる。湯船は通常、リラックスできる場所であるが、その揺れを見ている自分が、逆に心の不安定さや不安を感じているというのは、強い対比を生んでいる。ここでは、物理的な揺れが感情的な揺れを象徴しており、視覚と感情が巧みに結びついている。「そっと沈んでしまいたかった」の部分が、沈むことの意味やその理由がやや抽象的に終わっているので、もう少しその欲望の背後にあるものを描き加えると、さらに説得…続きを読む