第7話 無愛想超えてもはや攻撃的

「『半分正解で半分間違い』ってなんだ‥‥?」

事実としてクラスで人気者なやなぎに声をかけて

友好的な返事を貰ったのだ。それなのに

こんなメールが来ることに彼は不思議がっていた。 


「もしかしてクラスに馴染めせる以外の目的が

 あるのか?それともやなぎさんが本当は

 嫌がっているのか?」

彼は何が本当で何が嘘かわからなかった。

メールに送られるミッションもやなぎさんの反応も。


中学では2、3人の僅かな友達と群れ続け、

新たな知り合いを作ることもしなかった。

そんな彼には荷が重かったのかもしれない。


ミッションは実害があるわけではないが

今、やなぎさんに嫌われてしまえば悪いイメージが

確実にクラス中に伝播してしまう。

そんな結論づけをした彼は考えた。

まずはじめは自分と同類の人間から

話すべきだったのではないかと。


ハッとした彼は小さな女子のもとへ行き、

「は、話し相手になってくれない?」

「‥‥‥‥‥」

「あ、あの!は、話し相手に‥‥」

「‥‥」

「あ、あの」

「聞こえてんよ」

「じゃあなんで‥‥?」

「聞こえた上で無視してんどけど」


彼の決意は嵐の前の塵に等しかった。

もう何もする気が起きない。

教室の端からの目線にも気づかないほどに

彼は傷心していた。

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ラブされるためのレターのはなし しろいの @Shiroino2158

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