第2話 顔合わせ
「はぁ、やっちまった…」
俺は帰路に着きながら呟いた。
「OKは出たのは良いとして、 ライバーの名前を決めてないし、描きたい立ち絵とか描き終わるかな…」
そんなことを考えていると家に着いた。
「ただいま…」
「 おかえり〜」
「どうだった? 多分お兄ちゃんなら大丈夫だと思うけど。」
「 緊張して上手く喋れなかったよ。 あと今日面接してくれたの社長だったからさらに緊張したわ。」
「 あ〜なるほど。 それは緊張するわ。 でも結構優しくていい人だよ。」
「 まぁそうだろうな。 あと特例で入れて貰った様なもの何だからな」
「 それでも意図は伝わったと思うよ」
「 それはまだいいんだよ!」
「 俺は立ち絵をあと12時間以内に仕上げなきゃいけないんだよ!」
「 ということなので俺は部屋に籠って仕上げる為レンチンして食べてください。」
「 待って!」
そう言った妹を無視して俺は階段を登った。
そして、扉を閉めた後、俺は下の階から聞こえてくる叫び声に反応しないように気をつけて立ち絵を描き始めた。
そうして12時間が経過した。
「 ふぁあ、やっと終わった。早く寝よ。」
*
次の日の昼、俺は配信の機材を買いにショッピングモールに来た。
「 届く時間も考えたら仕方ないけどさ」
「 ちょっと買いすぎたか?」
そう言った俺の手にはPS以外の機材が大量にあった。それも手に収まらないくらいの量だ。
「 タクシー呼ぶしかないか」
「 イタタ、肩が…」
運動をしておけば良かったと思いながら丁度来たタクシーに乗り込んだ。
「 よし。これでPC以外は設置完了だな。」
時計を見ると、そろそろ時間も時間なので料理の用意をすることにした。
「 チンジャオロースと春巻きが出来たから、あとはご飯が炊けるのを待つだけだな。」
スマホを弄っていると推しの配信がやっているのに気付いた。
「 おっ、太ちゃん配信してるじゃん」
「 見よっと」
*
「「 いただきます」」
配信が終わった頃丁度妹が家に帰ってきて飯を食べることになった。
「 チンジャオロース美味しい〜」
「 まぁ手間がかかってるからな。」
「 そういえばなんでコンソメスープに粉チーズ入ってるの?」
「 入れた方がコクが出て美味しくなるからな。」
妹が野菜が苦手のため、食べやすいように工夫している。
「「ご馳走様でした。」」
「 んじゃ配信して来まーす」
「 はいよ」
「 皿洗いしなくちゃな。」
皿洗いの後俺は設定について悩んでいた。
「まず目の色が変わるようにしてそれからそれから──」
結局寝れたのは次の日の2時からだった。
朝俺が起きると机の上に手紙が置いてあった。
「 なになに、『オフコラボしてくる。泊まるので夕飯は大丈夫だよ。』だと」
「 あいつ、オフコラボするの初やんけ。」
「 荷物忘れて無いだろうな」
そう考えていた時担当さんから電話が掛かってきた。
────♪
「 もしもし。」
「 篠さん、おはようございます。」
「 今日ってお時間空いていますでしょうか」
「 空いてますよ。」
「 じゃあ今から本社に来てください。」
「 同期との顔合わせをしますので。」
「 分かりました。何時頃からですか?」
「 12時からです。」
「 分かりました。今から向かいます。」
「 ヤバい、急に言われたから用意もなんもしてない」
「 もう時間もない急いで着替えて出なきゃ」
着替え終わった後、ホームで電車を待っている時ふと思い出した。
女性専用車両乗れるじゃないかと。
そう思い急いで女性専用車両の場所まで向かった。
そうしてなんとか電車に乗り込んだ俺は席に座りそのままスマホを弄り始めた。
『 ───門、大門』
「 ん着いたか」
周りを見渡すと昼時な事もあり数人しか俺がいる号車にはいなかった。
そうして電車から降りた俺は担当に連絡をした。
『 そろそろ着きます。』
『 分かりました。受付に3期生の────と言って受付に言われた部屋で待機していてください。今は2人着いているのでその人達と先に顔合わせしてもいいですよ。』
そんな会話をしていると、本社に着いた。
「 すみません。3期生の────です。」
「 お待ちしておりました。では、2階の第3会議室に移動してください。」
「 分かりました。」
落ち着いて周りを良く見ると結構装飾が作り込まれているのが分かる。
「 最初の時は、緊張して周り見えてなかったからな」
エレベーターで2階に向かうと観葉植物などがところどころに配置してあって普通のオフィスみたいになっていた。
まぁ普通の会社だからそりゃそうなんだか
「 ここか」
ドアを開けると中で2人の女子が話をしていた。
「 お、また一人来たよ」
「 そうだねぇ」
「 どうも。」
俺が来てから15分後
「 すみません。遅れちって」
やっと4人全員揃った。
「 じゃあ着いた順で挨拶しようか」
「 私の名前は
「 私の名前は
「 私の名前は────ライバー名は
「 俺の名前は
「「よろしく!」」
「じゃあ各々お互いに質問とかしよっか」
「じゃあ──────」
質問会が終わった後夕飯を食べに行く話になったため、今は社員さんに車を出してもらって焼肉店に向かっている。
「予約は昨日しといたからね。」
「ここの焼肉屋美味しいんだよ〜」
「小林さんと立川さんって知り合いなんですか?」
「そうだよぉ。」
「子供の頃からの付き合いだから、まぁ腐れ縁みたいなものだよ。」
「2人って8時まではいける?」
「いけます。」「いけます。」
「今日は8時まで飲むぞー」
[あとがき]
次回は閑話を書こうと思います。
小説については初心者のため誤字脱字があればコメントしていただけると有難いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます