第13話 因習村
大きさも環境も様々な
また、
普通は数人がかりで数分から十数分かけて行うものだが、
「んぐっ……夜街に出たのはツイてるな」
捕まえたテケテケの喉を食いちぎり、
ぷちゅっと音を立てて口の中で潰れた。味は酷いが食感は悪くない。
「ここから目的の
「お泊まりセットが無駄になったか……」
腐り始めた死体を投げ捨てる
「そんなに枕ばっか持ってきやがって、何に使う気だ」
「外泊と言えば枕投げだろう。やらないのか?」
やらねぇよ。
逆に聞くが本気でやりたいのか。枕投げ。
「懐かしい。まだ私たち二人で暮らしていた頃、よく遊んだ」
いつの話だ。お前とは優に十年以上の付き合いになるが、枕投げをした記憶は一度も無いぞ。
こいつ思い出を
「あとは廃ビルの柱を一本ずつ交互に折って、どっちが倒壊させるか競ったり」
それはやった。
危うく生き埋めになるところだったよな。
俺が
うち二ヶ所は少しばかりエーテルが濃く、警戒に値する。
そして向かったのは、その二ヶ所の片割れ。
「『
薄汚い虹色の馬鹿でかいシャボン玉といった外観の
けれど出現するクリーチャーの平均的な存在強度も危険性も、廃病院や夜街を一段階上回るスポット。
都市伝説ってのは、たいてい都会より田舎の方がヤバかったりするのだ。都市伝説なのにな。不思議。
「ここは下層か?」
「いや、まだギリギリ表層だ」
濃くなるほど環境は人間に適さなくなる傾向が強く、クリーチャーの脅威も増す。
しかも
取り分け、数十分ごとランダムに接続座標が切り替わる
「あと六つ
頭の内で地図を思い描く
すっかり忘れてた。
「この
「ほう、珍しい」
倒すことで新たな
種類も個体数も少なく、そもそも何かしらのギミックを介さなければ出現しないことすらある変わり種。
「確か、良い位置に繋いでくれたハズ。かなりのショートカットになる」
「そう上手く遭遇できるのか?」
問題ない。
アレに限っては簡単に誘い出せる。
「む」
ふと
青々とした稲が風に揺れる水田の向こうで揺らめく白い何かを正確に撃ち抜き、次いで
「なんだ、あいつは」
「『くねくね』だな。近くで見ると正気を失うって都市伝説のバケモノだ」
遠く波紋する銃声の残響。
「火薬臭い。鼻につく」
「そりゃ火薬を使った武器だからな」
更に三発、まったく別方向に位置取っていたクリーチャーたちを腰だめで撃ち抜く。
都合四発となった
「早くライキリを直さなければ臭いが染みついてしまう」
銃が嫌いなくせ、射撃はアホほど上手いんだよなコイツ。
ままならないもんだ。
半ば風化した
「せい」
フェンスの高さは三メートルほど。飛び越えても良かったが、硬質化させた指で縄も鉄条網も一緒くたに引き裂き、広々と通れる入り口を作って堂々と踏み込む。
二人で中を少し進み……さほど時間を要することなく、目的のものを探し当てた。
「あったあった」
古ぼけた六角形の石台に乗せられた、さほど大きくない
その中心には小さな賽銭箱のような、よく見ると全く違う何かが置かれている。
造りこそ
これを壊せば、
「そーれ」
妙ちくりんなオブジェも、単なる木屑と変わり果てた。
──直後。けたたましい鈴の音が森の
〈きるうぅぅぅぅ……!!〉
ほどなく現れたのは、六本腕の上半身と終わりが見えないほど長い大蛇の下半身を持った女怪。
その顔立ちは異形の
「なんだ、こいつは」
「カタチのルーツを聞いてるなら、俺にもよく分からん」
マイナーな上に詳細部分のバリエーションが枝分かれしすぎていて、アーカイブを漁って調べても正確なところを
「明確に言えるのは二つだけだ」
ひとつはコイツが
そしてもうひとつは、コイツの通称。
「『
返答がわりに、横でコッキングの音が鳴った。
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