エピローグ

 私からの贈り物、どうだったかな?

 少しでも、あなたの心の支えになれたかな?


 これを読んでもやっぱり不安で、自分の価値を信じられない。ここから逃げ出してしまいたい。そう感じてる人もいると思う。

 私も真剣に「自殺」という選択を考えたことがある。だからこそ、無責任なことは言わない。


 例えば、

「気持ちわかるよ」とか。

 わかるわけないよね。自分のつらさも、苦しさも、相手に通じるわけないよね。

 それなのに、わかりきったことのように言われるのは、聞いていて腹が立ってくるよね


 例えば、

「生きていればそのうちいいことがある」とか。

 そりゃあ、誰だって生きたいよね。

 けど、その気持ちが揺らぐほど、つらいんだよね。悲しくて、息苦しくて、そんな苦痛から解放されたいだけなんだよね。


 こんな言葉使う人は、きっと悪気があるわけではない。

 ただ、あなたが本当に大切で、だからこそ出た言葉なんだと思う。

 だけど、優しさから出た言葉が、逆に人を追い詰めたりもする。


 でもさ、やっぱり死ぬのは悲しいよ。怖いよ。

 だって、もう、戻れないんだよ。


 やりたいこと。

 欲しいもの。

 会いたい人。

 見たい景色。

 叶えたい夢。


 他にもたくさん、数えきれないほどあるでしょう?

 それなのに、まだまだ途中なのに、死んでしまう人がいる。

 自ら命を、断とうとする人がいる。

 それは、あまりにも悲しいと思う。

 死んだ後に、死にきれないほど、後悔すると思う。


 だからさ、

「生きなきゃいけない」

じゃなくて、

「あれがやりたいから、生きる。あれを食べたいから、生きる」

って考えるべきなんだと思う。

 きっと、その方が楽に息ができると思う。


 それでも、やっぱり大変なこともたくさんあるよね。

 そんなときは、こう考えてみたらどうかな?


 やりたくないなら、やらなくていい。

 やめたいなら、やめればいい。

 苦しいなら、諦めていい。

 言いたいことがあるなら、我慢せず声に出していい。

 そりが合わない人とは、無理に付き合っていく必要はない。

 泣きたいときは、大声をあげて泣いていい。

 痛いときは、「痛い」と叫んでいい。


 自分は今、生きたいから、生きている。

 ここにいたいから、自分の意思で、生きている。

 誰かのためじゃない。自分のために生きている。


 そんな考え方が、生き方が、大切だと思う。

 自分だけは、自分の気持ちに素直でいなきゃ、すぐに壊れてしまうよ。


 自分一人で受け止められないときは、信頼できる人に相談してもいいかもしれない。

 それはとても恥ずかしくて、勇気がいることかもしれない。

 だけど、とても楽になれると思う。

 あまりにも重すぎるものを、自分一人だけで抱えているのはとてもつらいことだよ。

 荷物が重いときは、誰かにお願いしたくなるでしょ?それと同じ。無理はしなくていいんだよ。



 最後に、「私なんて……」と考えてしまう人へ一言だけ、ありったけのエールを。


 “あなた”は“あなた”であるだけで、十分すぎるほどに、美しい。


 もっと、もっと、自由に!


 自分の気持ちに目を向けて!


 たまには休憩も挟みつつ!


 さあ、一緒に、明日の景色を見に行こう!


 あなたのお気に入り色で、世界に色を灯していこう!

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