あとがき
みなさん、こんにちは。あるいは、はじめまして。
作者の言守つぐみです。
記念すべき三作品目、『モノクロな世界に、色が灯る』をお読みいただき、ありがとうございました。
……え? 三作品目って、キリが良くないから「記念すべき」って言わない?
いえいえ、僕にとってはどの作品も「記念すべき」なんです。三作も書かせていただけたこと、それ自体がとても嬉しくて、誇らしいことだから。
これから先、何作品目になっても、きっと僕は「記念すべき」と言い続けると思います。
さて、これまでに僕は『神操快斗は視えるだけ ―― 偽りの女神と縁結びの呪い』、そのスピンオフである『言葉にできない私が、君に恋を紡ぐまで』の二作を書いてきました。
そして今回の『モノクロな世界に、色が灯る』も、実は『神操快斗』のスピンオフ作品です。
本家一作に対して、スピンオフが二作。しかも、そのスピンオフたちの方が多くの方に読んでいただけているという、ちょっと不思議な現象が起きています(笑)。
もちろん、どの作品も精一杯丁寧に書き、本家を知らなくても楽しめるようにしていますが、それでもこうして多くの方に届いたことは、素直に嬉しいです。
今回の物語は、白百合縁利という傷ついた少女が体験した出来事を描いています。
両親のことで悩み、自ら命を絶とうとした彼女が、雨の日の屋上で出会った謎の少年との会話を通して、少しずつ生きる気力を取り戻していく――、そんな物語です。
今回は、何かに悩み、苦しんでいる方が、少しでも希望になれるように、力になりたいと思い、一文字ずつ心を込めてを綴りました。
あなたの心に希望を灯せていたら、これ以上の喜びはありません。
つらいこと、苦しいことが絶えない世の中ではありますが、それでも、懸命に生きていきたい。もしよければ、あなたと一緒に。
余談になりますが、作中に登場する「お前が誰かのために生きるなら、一体誰がお前のために生きてくれるんだ」という少年の言葉。
実はこれ、僕の父の言葉なんです。幼い頃に聞いたその一言が、なぜかずっと心に残っていて。今回の物語にぴったりだと思い、使わせていただきました。
最後に、この作品を読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
白百合縁利のその後が気になる方は、ぜひ過去作も読んでみてください。
これからも、少しずつ物語を紡いでいきますので、応援よろしくお願いいたします。
モノクロな世界に、色が灯る 言守つぐみ @Kaito_JustWatching
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