第6話

 俺を包んでいた光が収まると俺は自分の部屋にいた

「お、帰ってきたのか。楽しい時間だったな」

〔オ疲レ様デシタ。続ケテダンジョンヲ攻略スルノデシタラハジメト同ジ方法デ初級ダンジョンヲ攻略シテクダサイ〕

「わかった」

 ナビゲーションが次のダンジョンに行くための方法を教えてくれたので初級のダンジョンに入ることにしてみる

「まだまだ時間があるし、初級ダンジョンに挑戦してみるかな」

〔カシコマリマシタ。初級ダンジョンカラ、ベーストナルモンスターヲ選択スルコトガ出来マス。〕

「そうなのか?...お!これが一覧か。」

 初級と書いている画面を押したらモンスター一覧が出てきた

「ふーん、いろいろいるんだな、じゃあ、ゴブリンにするか!さっき戦ったし何となくわかってるからな」

〔カシコマリマシタ。ゴブリンハ個体ガ強クナルト大キク値段ガ跳ネ上ガルノデ稼ギ安イデスヨ。頑張ッテクダサイネ。〕

「おう!」


 ナビゲーションに応えるとスマホが光だし、その光に俺は包まれた




 光が収まり周りを見渡すと辺りは一面の草原であった。かすかに見えると奥の方に森があるのはわかるが森に入るしばらく進むことになりそうだ。少し長い草が多くあり歩くのに少し抵抗があるが問題はないだろう


 俺が周囲の観察を終えて、自身の装備に目をやると部屋に戻るときはなくなっていた剣が腰に装備されていた

「お、ちゃんと装備されてるんだな。装備品とかは向こうに持って帰れないのか?」

〔イエ、手ニ持ッタ状態デハ持ッテ帰レナイダケデアイテムボックスニ入レテイレバ持ッテ帰レマスヨ〕

「へ~、なるほどなぁ。そういえばチュートリアルの時のドロップ品ってどうなってるんだ?」

〔現在モアイテムボックスノ中ニ収納サレテマスガ、売却シマスカ?1ツ10円ニナリマスネ。一番ランクノ低イアイテムデスノデ安クナリマス〕

「お~全部でいくらに何の?」

〔3500円デス〕

「お~しばらくの昼飯代だな。売ってくれ」

〔カシコマリマシタ。〕

「よし、じゃあモンスターを探すか!視認に敵影なし!ナビゲーション頼んだ!」

〔...カシコマリマシタ。ソノママ森ノ方向ニ進ンデクダサイ〕

「おう!」


 ナビゲーションに従って森の方に進むと森の方から「ぎゃあぎゃあ」という鳴き声がかすかに聞こえてきて生き物の気配が増えていった


「...ん?なんか色々と感覚が冴えてる?なんかいつもより聞こえるし見える?なんだこれ?さっきのダンジョンではそこまで思わなかったんだけどなぁ?」

〔レベルガ上ガルトステータスノ他ニ五感ナドガ上昇シマス。ソレハレベルアップシ、ダンジョンヲ出テ、入リナオサナイト更新サレナイノデ先程マデハ感ジナカッタノデショウネ〕

「なるほど、だからさっきは違いが全然分からなかったのか...ん?俺ゴブリン選んだよな?ゴブリンってめっちゃ臭いイメージあるんだけど?そんな奴に俺嗅覚強化された状態で戦うのマジで無理なんだが??」

〔ゴ安心ヲ。ダンジョンノモンスターハダンジョンガ生成サレタト同時ニ最大排出量ノ1割ガダンジョン内ニランダムニ配置サレ、倒サレルゴトニ補充サレル仕組ミナノデ放置シスギナイ限リ悪臭ガ漂ッテクルコトハ殆ドアリマセンシ、モンスターノ飲ミ食イハソコマデ激シイモノデハナイノデ排泄ヲスルコトハメッタニアリマセン。初メカラ悪臭ガ漂ッテクルノハ屍鬼グールナドノ腐ッタモンスターデショウ。〕

「なるほどな、そういう系統の奴とは戦いたくないな」

 俺はいきなり変わったことに疑問を覚えたらナビゲーションが即座に答えてくれた。そしてアンデットみたいな腐っている奴には会いたくないなと思ってしまった

〔デスガ、アンデット系統ナラ光魔法デ簡単ニ倒セマスヨ?〕

「お、まじか~...出ても出なくてもどっちでもよし!」

 俺は現金な男なので倒しやすいと聞いたら評価が変わってしまった



 そんなどうでもいい話をしていたら森の方から俺に向かって攻撃が飛んできた


 矢に石が大量に俺の方に向かって飛んできている。しかも避けても避けた先にも拡がっている攻撃があるので避ける意味がない

「あ~...どうするか...そうだ!剣術スキルのアーツに確か...これだ!【一閃飛斬】!どうだ!」

 俺はめちゃくちゃ上がっていた剣術のスキルからアーツを見直し、遠距離で広範囲なアーツがあったのでそれを使ってみると剣の軌跡に合わせて光がとおり、それが瞬時に広範囲に飛んで行った

 光の斬撃が飛んできていた矢や石とぶつかりそのすべてを消滅させて斬撃は終わった


「お~、めっちゃ便利じゃん!じゃあ、森に向かってもういっちょ【一閃飛斬】!」

 次に俺は先ほどは斜め上に向かって放った攻撃を正面の森に向かって放った

 すると案外距離があったのか斬撃はどんどん拡がっていき結構な範囲を一度で切り払ってしまった

 攻撃が被弾すると森から大量のうめき声が聞こえてきて、さらにレベルアップしたのも感じて、先ほどのようにどんどん広くなってしまうのかという感想も生まれて俺の中では一度にたくさんのことが起こってしまって処理が追い付かなかったが少し落ち着いて考えると整理ができた

「レベルアップ?速いな...強い個体でもたくさんいたのか?」

〔ソレダケデハゴザイマセン。ココハ通常ノダンジョンデスノデ経験値量モ通常ノモノニ戻サレテイマスカラチュートリアルノダンジョンヨリモ経験値効率ガ良イノデス〕

「なるほどなぁ、お!もうレベル20になってるじゃないか!」

〔オメデトウゴザイマス。見習イ職業ハ20ガマックスナノデ新シイ職業ニ就カレテハドウデスカ?多クノ職業ヲレベルマックスニシテオクトイイコトガアルカモシレマセンヨ。レベルマックスナラステータスハ引キ継ガレルノデ気軽ニ他ノジョブヲ試シテミテクダサイ〕

「ほう、そうなのか、じゃあ見習い剣士にでもなろうかな」

〔他ニモ新タナ職業ガアリマスガソレデヨロシイノデスカ?〕

「下から全部の職業に就いていくつもりだから何でもいいんだよ。見習いとはが名前に入っているのは全部レベル20がマックスなんだろ?」

〔ハイ、零次職業ハ全テ20固定デス。壱次職業カラハ職業ノレア度ニヨリ10レベル程前後シマス。〕

「へ~、一番高いレベルって何レベルなんだ?」

〔無限デス〕

「は?」

〔ソノ職業ハレベルノ上限ガアリマセン。無限ニレベルガ上ガリマス〕

「へぇ、そんな職業があるんだな俺もなってみたいもんだぜ」

〔...頑張ッテクダサイ〕

「おう!...ってうわぁ、次の攻撃が来たじゃねえかよ...しかもまだ結構な数があるもんだぜ」

 職業を変えて、ナビゲーションと話していると2回目の攻撃が降ってきていた

「次はどのアーツを使おっかなぁ~...お!これに決めた!【衝撃剣】!」

 次のアーツは剣を振った衝撃を増幅させて相手に中距離攻撃をする【衝撃剣】である。ちなみに多少のノックバック効果もあるみたい

 ちなみに剣術のアーツは次のようになっている

 レベル1【スラッシュ】

 レベル2【強剣きょうけん

 レベル3【突剣とっけん

 レベル4【飛斬ひざん

 レベル5【衝撃剣しょうげきけん

 レベル6【速進剣そくしんけん

 レベル7【一閃飛斬いっせんひざん

 となっているこれ以降はまだレベルが足りなくてわかっていない


「敵さんはあとどんくらい残ってやがるんだ?あの量の攻撃があるから相当数いると思ってなかなか森に踏み込めないな...」

〔イエ、反応カラスルニソコマデ残ッテオラズ、魔法デ増幅シテイルヨウナノデ森ニ入ッテ殲滅スルコトヲ推奨シマス。〕

「お、そうなのか?じゃあ、突き進むか!【速進剣】!」

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