第3話
「いきなり放り出されるとか、なにすればいいかもわからねぇよ...ナビゲーターが教えてでもくれねぇのか?」
〔イエスマスター。マズハ、タンサクヲシ、テキヲタオシテクダサイ。ワタシニ、【サクテキ】スキルヲリンクシテイタダケレバテキヲミツケヤスクナリマス。イカガナサイマスカ?〕
「はっ!?誰だ!?」
いきなり頭の中に機械のような声が聞こえてきたから驚いて周りを見渡したが誰もいない
「...もしかして、ナビゲーションか?」
〔ハイ、ワタシハスキル【ナビゲーション】デス。マスターノヨウボウニレベルガアレバナンデモコタエルコトガデキマス。〕
「なるほどな、思いもよらずすごいものを手に入れていたんだな。で?索敵をリンクすればいいのか?どんなことになるんだ?」
〔ハイ、サクテキヲリンクサセレバMPショウヒナシニジョウジッハツドウスルコトガデキ、ワタシガチカクノテキノイチヲホウコクスルコトガデキマス。シカシ、スキルガタリナイタメ、ミチアンナイハデキマセン〕
「おおっ!それはすごいな、すぐにリンクしてくれ」
〔カシコマリマシタ。・・・リンクチュウ・・・リンクチュウ・・・リンクカンリョウ。コレヨリ、ジョウジサクテキヲカイシシマス〕
「おう、頼む。早速だが敵の位置を教えてくれ」
〔イエスマスター、テキノハンノウハココカラマッスグノトコロニアリマス〕
「わかった」
俺はナビゲーションに言われた通りにまっすぐ進んだ...まあ、一本道なんだからまっすぐしかないが、距離が分かるかと思ったら方向しか教えてもらえないようだ
「しっかし、MPを使わなくてよくて常時使用になるなんて便利なスキルになるもんだぜ。常に使ってるからスキルのレベルアップも速いのかな?」
〔イエスマスター、ジョウジシヨウスルタメニツクラレテナイスキルヲジョウジシヨウスルコトデオオクノケイケンチガハイリマス。ゲンザイハ15%ノケイケンチガタマッテイマス〕
「なるほどな、もともと索敵は一回ずつ使う使うものなのに俺は言ってみれば毎秒使っているよりも多く使っていることになるから経験値がたまるのも速いのか。他にもリンクできるスキルはあるのか?」
〔ハイ、スキル【マッピング】トスキル【カンテイ】、スキル【カンパ】ナドガアリマス。〕
「そうか、じゃあ、獲得できるときにしておこうか」
〔...アリガトウゴザイマス〕
「おう!」
ナビゲーションと会話をしながら進んでいると目の前にゼリーのような、粘液のような生き物が現れた。
「...あれはスライムか?生で見ると面白いな」
俺は初めて見るモンスターをまじまじと観察しているとプルプルと震えだし、こちらに飛び掛かってきた
「おっと、そうだった攻撃してくるんだな」
俺はまっすぐに飛んできたので横にずれて避け、着地したところに剣を叩きつけた
すると体内の中心にあった核のようなものも一緒に潰れてスライムは溶けていった
「弱...うん、次に行こうか」
〔マスター、スライムヲタオシタコトニヨリ1エンヲカクトクシマシタ。ゲンジツニモドルサイニニュウキンホウホウヲエランデモライマス。ソレトスライムノカクヲカイシュウスルベキデス〕
「核?ああこれか」
俺は一切気づいてなかったがナビゲーションに教えられて足元に丸い石が転がっていた
それを拾い上げ顔の前でじっくりと観察する
「これが核か?何に使えるんだろうな?」
〔モウシワケアリマセン。レベルブソクニヨリ、オコタエデキマセン〕
「そうか、まあ、いいか。持って帰ればいいだけだろ?」
〔ハイ〕
「じゃあ持って帰っとこ。こんなものが手に入るんだったらリュックでも持ってくればよかったな」
俺は荷物が増えそうな予感がしてリュックを持ってこなかったことを少し後悔したが気にしてもしょうがないのでポケットに核をしまって先に進んだ
しばらく前から現れるモンスター(主に
〔...マスター、ミギノカベニテヲフレテクダサイ〕
「え?右の壁に?」
〔ミギノカベニテヲフレテクダサイ〕
「え?お、おう...」
ナビゲーションがいきなりおかしなことを言ってきたので戸惑ったがそれしか言わない風な雰囲気を感じたので大人しく従うことにした
恐る恐る右手を壁に伸ばし、触れると、壁が動き出し、新たな道ができた
「な、なんだこれ?こんなことがあんのかよ...」
〔コノナビゲーションヲキイテイタダケタノハハジメテデス。ミナサマ、コショウダトオモイムシサレルバカリデシタ。マスターニハトテモイイコトガオコリマスヨ〕
「は?どういうことだ?この先に進めばいいのか?大丈夫なんだろうな?」
〔ハイ、ダイジョウブデス。アンシンシテススンデクダサイ〕
俺はナビゲーションが自信満々(多分)に言うから信じて進んでみた
しばらくは今までと同じ石材で出来た道が続いていたが歩いていると扉が見えてきた
〔ソノトビラニオハイリクダサイ〕
「...わかった」
俺はその扉に手を触れ、押して開けた
すると中は幻想的な風景が広がっていた
苔の生えた岩の壁に人工物のような柱が埋まっており、中央には花畑のような小島があり、その周りを澄んだ水がかこっていた
その花畑の中央にはどこからか降り注いでいる明かりに照らされた宝箱が鎮座していた
「なんだ...ここは?とても綺麗な場所だな」
〔チュウオウノタカラバコヲアケテクダサイ。マスターノヤクニタツモノガハイッテイマス〕
ナビゲーションが宝箱を開けろと言ってきたので俺は大人しくそれに従いたぁら箱に近づき中身を確認してみた
宝箱の中には小さなビー玉のような石が3つ入っていた
「ビー玉か?これが俺にとって良い物なのか?」
〔ハイ、ソレハスキルダマトイイ、シヨウスレバスキルヲカクトクデキルモノニナリマス。ソノ3ツノスキルハ【ミッション】、【ログインボーナス】、【アイテムボックス】デス。コウカハ、デイリーミッション、ウィークリーミッション、マンスリーミッションガウケラレ、クリアスルトホウシュウガモラエルスキル【ミッション】。マイニチ0ジニナニカガモラエル【ログインボーナス】。レベルニオウジテモノガイレラレルヨウニナル【アイテムボックス】デス〕
「...おい、それってめっちゃ便利じゃないか?」
大雑把な説明を聞いたがそれだけですごくいいものだと判断してしまうほどにすごいスキルたちで驚いてしまった
「どう使えばいいんだ?」
〔ジシンノムネノマエニオシアテレバツカエマス〕
「わかった」
俺は言われた通りにしてみるとスキル玉が砕けて光が俺の中に入っていった
「おぉ!これがスキルを覚える感覚なのか、面白いな」
不思議な感覚を感じながら、俺は3つのスキル玉を吸収した
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます