残光のきみ
すまげんちゃんねる
残光のきみ
ひらひらと舞い落ちてくる光粒 あれが別離の速さと知らず
白々と積もる時間が君のいる駅までの距離を引き延ばしてく
唇にふれた一瞬永遠を信じたかった桜の木の下
渡せずに風に消えた手紙のように届かぬ思い抱き帰る道
ただ遠く遠くへ行きたいそれだけをロケットに託し空を見ていた
宛名のないメールを打っては消している 液晶の光滲む明け方
ぬるい風の吹くベランダで何もかも放り投げた手を見つめている
いつだって振り返れば君がいた あの日の呪縛にまだ縛られる
踏切が隔てた影は君だったか 列車過ぎれば誰もいない場所
もう一度さがすことはせず春の日に背中を向けたほのかな笑みで
残光のきみ すまげんちゃんねる @gen-nai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます