一章11話 オーバーロードの人間体「サトル」

[newpage]#01 白麗な骨格Over Lordの人間体「サトル」

 ピンクの触手が、後ろから前から、表も裏も、蠢くように這って、白麗な骨格Over Lordを洗い上げていく。

『どうかな、サトル君』

『凄い、良いです、俺・・・』

『人間体「サトル」になってみる?』

『はい・・・』

 多様性幹細胞に、モモンガのプレイヤ鈴木悟の遺伝子と身体情報を、実装していって、人間体「サトル」を構築する。二十代の青年、鈴木悟・・・同じ遺伝子と同じ身体情報、人間体「サトル」が完成する。


 “YGGDRASIL”の粘体スライムに大きさと重量は、ゼロにできないだけで、自由に調整できる。前衛盾職のタンク役を極めた、私クミコは、HPが圧倒的に大きく、ガルガンチュアと同程度のHPを持っていた。大きさもガルガンチュアサイズまで大きくでき、重量も同程度まで重くすることもできる。逆に、小さくすれば、1mmでも1μmでも関係なく、小さく1mgでも1μgでも、軽くすることもできる。

 白麗な骨格Over Lordの身体は、ピンク色の肉棒な粘体Pink Elder Oozeに包み込むことで大きさや重量を調整し、人間体「サトル」の頭蓋骨内脳幹に実装していた。


[newpage]#02 人間体「サトル」と人間体「キーノ」

 人間体となって、湯船の中で、癒されていると、湯気が晴れてきて、人間体「サトル」の姿と、人間体「キーノ」の姿が、浮かび上がっていた。

「サトル様・・・」

「キーノ?!」

 驚く二人に、私クミコが、

「どっちも、人間体になったんだ、お互いに確かめると良いさ」

声をかける。

 二人とも、互いに見つめ合って、一緒に驚くように、

「「た、確かめるって・・・」」

頬が、真っ赤に茹で上がっていた。


(仕方ないねぇ・・・)ぶくぶく茶釜

 多様性幹細胞へ、私クミコの遺伝子と身体情報を実装して、ピンク色の肉棒な粘体Pink Elder Oozeのプレイヤぶくぶく茶釜こと、風間久美子の遺伝子と身体情報を実装すると増殖を開始して、人間体「クミコ」を創り上げた。


 人間体「クミコ」は、人間体「キーノ」を抱き上げると、そのまま、人間体「サトル」の傍で、湯船につかっていく。

『糞運営は、居ないわよ、サトル君』

 人間体「キーノ」は、なんていうか、磨き上げられたしなやかな身体で、艶やかににおい立つくらい、綺麗だった。

 人間体「サトル」も健康な、細身な男子だけど、身体能力は極めて高い身体となっていた。視力も高く、湯気が晴れると、人間体「キーノ」の美乳ちっぱいで綺麗な身体も、人間体「クミコ」の艶やかで大きな胸乳おっぱいも、見えてしまっていた。人間体「クミコ」は、咳をして病に侵されていない、健康で艶やかな身体で、しなやかで見事なラインを描いていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る