一章10話 吸血姫の人間体「キーノ」
[newpage]#01 悪魔の誘い、盃
洗い上げて、湯船につかり、ゆっくり時間をかけて、アンデッドの身体をあたためていく。
『キーノ。私のように、貴女の人型も創れるけど、創ってみる?』
「できるんですか?」
キーノが、思わず叫んでいた。
『アンデッドを人間にはできないけれどね』
「どういうことでしょう?」
『人間として生きていた身体を、アンデッドのキーノが宿る、試してみるかい』
「はい、お願いします」
『その代わり、私に、すべてを捧げてくれるかい』
「それは」
『悪魔の誘いと一緒、すべてを捧げよ、私は捧げられたすべてに応える。約束できるかい・・・キーノ』
盃を取り出して、水を注ぐ、
「これは」
『「盃事」、すべてを、私とサトルに捧げる、宣誓の儀。盃を飲み干したら、キーノのすべてが、私とサトルのモノだよ。盃を割れば、契約は破棄となる』
いつのまにか、キーノは、湯から上がっていて、ピンクな
[newpage]#02
盃を飲み干したキーノは、ピンクの
インベリア王国で、最も多い
「私は、何をすれば、良いのでしょうか、クミコ様」
『サトルにも、すべてを捧げてくれれば、それだけで良いさ』
「サトル様・・・でも、クミコ様は・・・」
『私は、サトルにすべてを捧げて、愛している。ただねぇ、他にも愛してる相手が居るからね。キーノの御父上は、母上以外には、愛妾とか居なかったのかい』
「近衛騎士団長ユリーシャは、お父様の愛妾として、お母様に仕えていました」
『私としては、キーノに、サトルを慰めて欲しいのさ』
「私が、サトル様の愛妾となれば、良いのですね」
『正妻でも良いけどね・・・決めるのは、サトルだよ』
「わかりました、でも、私で良いんでしょうか?」
少し、不安そうな、キーノ・・・
『どうしたんだい、キーノ』
「この身体は、女になったばかりで、母様も・・・」
母様も、私より大きかったけど、クミコ様ほど、大きくなかった・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます