命歌

　死神は　命司る　神である

　その前に慈悲　露ほども無し

　生きたいと　そう願ってた　うつせみの

　命散りゆく　定め虚しき

　死ぬ夢を　見て現実で　時雨降る

　命あるから　希望を願う

　今日もまた　命傷つく　言葉の矢

　嘆けけど我は　何もできない

　花畑　命の花が　咲き誇る

　いつかは散ぬれど　今はただ咲け

　死んでくれ　そう呟かれ　何度目か

　それでも命　動き続ける

　あかねさす　日を見て君を　ただ思う

　命尽きる　時を思いて

　月明かり　闇夜に浮かぶ　死神よ

　命刈り取る　輪廻の鎌で

　ぬばたまの　闇夜に浮かぶ　朧月

　命尽きても　時は過ぎてく

　死神は　今日また命　刈り取りて

　幸せな来世　祈り続けて