第十四回 終わりある物語を
十四回目が来ったよ~。
例によって時間がありません。
ということで、今回も昔書いたやつを流用することに。
どうせもう日の目を見ることのない文章、有効利用したっていいじゃないか(笑)
最初に断っておく。
これは徹頭徹尾、私の思い込みである。
WEBで書き始めたころからずっと感じていた疑問。
『なぜ初心者と名乗る人ほど大長編を書こうとするのか?』
思いませんでした?
私はずうっと疑問でした。
「小説書くのは初めてです」
なんて、活動報告や本編の前書きとかで言ってる方の多くが、なぜか長いお話を書こうとするんですよ。
なんなんでしょうね、あれ?
初心者ゆえの怖いもの知らずなのかなぁ?
書いたこともないのに、書けるって思いこむのは。
あらすじとかで、この話はこれくらいスケールがでかいんですよと謳っておきながら、肝心の本編のスタートが原稿用紙一枚か二枚程度で、話のはの字も無かったり(苦笑)
なのに書いた本人は、後書きやら活動報告で、妙にやり切った感出してたりね。
んで、三話くらい書いたら悩みだし、十話行くか行かないくらいでピタッと止まる(爆)
なんなんでしょうね、あれ?
おそらくはランキングの上位にある、お手軽そうに見えるお話に感化されて、「これくらいなら自分にも……」って気持ちで始めるからなんだろうなぁと邪推(爆)
それが良くないとは言えない。
とっかかりは何でもいいと思う。
初心者がやってこない分野は、廃れていくのが世の必定ですから。
間口は広くて出口は狭く。
沼に沈めて、いずれ貴様もスワンプシング。
初めてだから、加減がわからず、思いついた限りをお話に詰め込もうとする。
頭の中では主人公が長い長いお話の中で大活躍だ。
そう、頭の中では。
初心者ゆえに頭の中にある物語を、文字に変換することの厳しさと難しさが、どれほど大変なことなのかがわからない。
お手軽そうなお話の、お手軽そうな文章を見て――読んでにあらず――簡単だと思い込み、いざ実行して泣きを見る。
愚かだとは言えない。
何事もやってみないと、痛い目に合わないとわからないものだから。
有能な者は経験を活かして次につなげる。
無能は同じ失敗を繰り返す。
賢明な者は書くことを止める。
失敗した人に共通するのが、何故か次も大長編を書こうとするところ。
彼ら彼女らの頭の中には、長編を書くという論法しか存在しないのだろうか?
お話は長ければ偉いとでも思っているのか?
幾つもの未完長編の墓標を立てて、ようやく短い話と言うものに気づいたりする。
でも、短い話の書き方がわからないと言い出すまでがお約束。
そりゃそうだ。
何十万文字も経て、ようやく終わるようなお話ばかりを考えていたら、短くまとまるようなお話の構成は思い浮かばない。
何よりも、お話の終わらせ方がわからなかったり。
たいていが大長編とやらを途中で放り投げて、次の大長編へ挑んでいるから(笑)
そして生まれる、エターナル・チャンピオン!(爆)
本物の愚者ってのは、終わらないお話を書く連中じゃないかって思う。
物語は終わるからこそ美しいのだと、なぜわからん?
初っ端から大長編に挑む初心者さんもあれだけど、同じ話をいつまでも書き続ける経験者の皆さんもたいがいだと思うのよね。
まぁ、いつまでもどこまでも書き続けられるのが、アマチュアのアマチュアたる
逆に言うと、だからアマチュアなんだよって言えるんだけどね(苦笑)
少なくともプロを目指すとか公言している方は、いつでもエンドマークをつけれる術を身に付けておいてほしいものです。
書くのが難しいなんて言ってる初心者さんは、終わりの見えない大長編を書く手を止めて、完結する掌編に取り掛かってはいかが?
終わらない大作一本より、きちっとまとまった短編数本の方が、ずっと価値あると思う訳なのよね。
長い物語を書くのが偉いんじゃない。終わりのある作品を作れるのが偉いのだ。
だから、どうか初心者さまたちよ、無駄な大長編よりも、終わりのある掌編を書いてください。
ちなみに私は連載長編が絶望的に下手なので、終わらせることが出来たのは一作しかない(自爆)
続き物は短編連作形式が一番。いつでもどこでも終わりにできるからね(爆)
……相変わらず、執筆系の話は愚痴と悪口になりますなぁ(苦笑)
ま、こんな感じで今回はおしまい。
ではまた次回。
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