第3話
それから二日後、人類にとって衝撃の実が判明した。
魔物に、ボスの存在があるということだ。
ボスとはなにか。
魔物の頂点。
魔物のトップ。
人類はその存在を魔王と呼ぶことにした。
スライトは自分の部屋にいる。
部屋は電気がついておらず、暗い。
別に電球が切れたわけではない。
意図的につけていない。
スライトは自分の机に座り頭を抱えている。
(魔法を使ってしまった……)
その言葉だけがスライトの頭の中を半永久的に駆け回る。
頭が重い。
あの日、魔法を使わないと決めて以来今日、初めて使った。
その夜、スライトは一睡も出来なかった。
「おい、スライト」
スライトの部屋の外から声がする。
声の主はトムだ。
スライトはベッドの中にくるまる。
それでもトムの声は聞こえ続けている。
スライトは体を起こした。
部屋の扉まで向かう足取りが重い。
スライトは部屋の扉を開けた。
そこには少し不安そうな顔をした、トムがいた。
「大丈夫か? スライト?」
「う、うん」
そう答えるスライトの後ろに目を向ける。
スライトの部屋の電気はついていない。
「少し邪魔するぞ」
そう言ってトムはスライトの部屋に入った。
「俺は、スライトが魔法を使わないようにしていたのは知っていた」
「その理由も大体検討はついていた。今はそのことはおいておく……だが、俺を守るためスライトは魔法を使った。今まで何があっても魔法を使わなかったスライトがだ。」
「これだけは忘れないでほしい。スライト、君は僕を守るために魔法を使った。僕の命を守るためにだ。だから、魔法を使ってしまった。その後悔するに値する、どんな理由があっても自分を責めないでほしい。僕の命を救ってくれたのだから。魔王を……倒すんだろ……魔法を僕達で倒すにはスライトの力が必要だ。おねがい、一緒に戦おう……」
「……うん」
スライトは顔を上げて返事をした。
魔王の所在地が判明した。
魔王は街から遠く離れた地、そこに所在する建物の中にいるということだ。
調査隊の活躍もあり、魔王の居場所までのルートが解明された。
スライトとトムの二人は魔王討伐のための準備を整えた。
そして出発のときになった。
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