第7話 旅人とジニア
それから旅人はジニアと共にあらゆる地をまわった。
雨が降っても雪が降っても、日差しが痛くても、旅を辞めなかった。
「ジニア、キミはワシと一緒にいて楽しいかね。」
返ってくるはずがない言葉をかけながら旅人は歩き続けた。
世界旅行をし始めてから体力がつき、寿命が延びている感覚を感じていた。
古い友人とジニアのおかげだとつくづく思った。
だがそんな旅人でも限界はあった。
世界旅行をはじめてから約2年後、旅人は病にかかった。
世界中で原因不明の病が流行り、その病にかかってしまったのだ。
いつ死んでもいいと思っていた旅人は旅行記を書いてここで旅を終わらせようと考えた。
しかし、ここで死んだらジニアはどうなる。
優しい人がいれば拾ってくれるかもしれないが、基本は捨てられるだろう。
ジニアのことを大切に思っていた旅人は、なにも知らない土地で死ぬわけにはいかないと考えた。
無理難題だと思ったが生まれ育った街に戻ることを決意した。
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