第6話 次の街

次の街がどこにあるかなんてわからないが一生懸命歩いた。

老人にはキツい道が多いが、なぜか辛さはなかった。

半分はこれからの旅への高揚感。

もう半分はマリオネットをつれているからだろう。

そんなことを感じていた時にふと思った。

いつまでもマリオネットと総称で呼ぶのは失礼なのではないかと。

「これから共に旅をするんだ。マリオネットに名前をつけよう。」

古い友人の名前をつけてもいいなと思ったが、この子に失礼だと思い、花が好きだった古い友人の知識から“ジニア”と名付けた。

「ジニア、キミはジニアだ。これから短い間よろしくな。」

名前が決まってから、もっとこの子を大切にしようと思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る