第4話「双子と偽スズキ、そして最後の一本」

延長戦。

疲労と笑いとメープルシロップにまみれながら、どん底高校とミラー学園の死闘は続いていた。


「はぁっ……体力が……」

「おれもう、パンケーキのことしか考えられねぇ……」

「てかユニフォームがシロップでベッタベタなんだけど!?」


そのとき、観客席から「フレー!フレー!」と声援が。

まさかの——地元商店街の人たちが応援に来ていた!



商店街のおじさんたちの声援


八百屋:「おい!勝ったらトマト1年分やるぞー!」

魚屋:「負けたら店閉めるぞー!(謎のプレッシャー)」

パン屋:「パンケーキ部じゃないのか!?」


もう誰もバレーとして応援していない。



謎の助っ人、正体バレる!?


そしてスズキ・オブ・ザ・シャドウが、ふとマスクを外した!


ザッ!!


観客全員「誰!?」


ミライ「誰だよぉぉぉ!!!」


スズキ:「実は……俺、給食のおじさんなんだ。」


\\\!?!?///


春巻:「え?あの、いつもソフト麺の汁をこぼす……?」


スズキ:「うむ、実は昔、全日本代表だったのだ。だが、ソフト麺に魅せられて転職した。」


ミライ:「どういう人生⁉」



運命のラスト1点


スコアは24-24、次がマッチポイント!


全員が息を呑む。


サーブはイサム。


「よし……ここで全力出すぞ。いけぇぇぇぇぇ!!」


放たれたサーブは――


まさかの、校長の顔面へ一直線!!!


——バコォォォンッ!!!


校長「ナイスサービスゥ!!!!(即気絶)」


ボールはギリギリライン上に入った!


審判(双子):「イン!インだ!兄もそう言ってた!」



試合、終了!


「勝ったーーー!!!」


神風イサムは歓喜のあまりジャンプし、また壁を破壊。

トオルは喜びすぎて鼻血を出しながらプリンを投げ、

田所たんたんは脱ぎかけたユニフォームを全力で破く。


そしてミライは、みんなに叫んだ。


「お前ら、バレーじゃないけど、最高だったよバカ野郎!!!(涙)」


——泣いてた。ツッコミしながら、泣いてた。



試合後の記念写真


【試合後の記念撮影】


・ユニフォーム全員ボロボロ

・校長の顔にサーブ跡

・プリンの上に立つ田所

・スズキおじさんが給食帽でピース

・観客席でミラー双子が自分たちの見分けがつかず喧嘩中


まさに、青春の一枚。

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