第7話 夜のロモノスの森
(……様、……魔様、幻魔様!!起きてください!!)
どうやら思った以上に寝てたようだ
(幻さん今何時?)
(今の時刻は20時です)
後少ししたら、夜の森に行ってみるのも手だな
捜索してない場所とかあるし
(そういえば、言いたいことってなんだったの?)
(え?それは…その……った)
(え?何?)
(寂しかったんですよ!!)
(何回も連絡取り合ってたと思うけど)
そう幻さんとは、次の目標地点に向かう際に連絡をしていた主に業務連絡みたいになっていたが
(そうじゃなくて、業務連絡だけじゃなく月乃みたいに私は幻魔様とお喋りしたいんですよ!)
どうやら一緒にいた月乃が羨ましかったようだ
(分かりました。出来るだけ連絡します)
(絶対ですからね!)
ひとまず幻さんの件はこれで落ち着いたわけだから次は夜の森の探索をしよう
(月乃それじゃ、今回もよろしく頼むよ)
(ええ、黒ちゃんは私が護るわ任せて頂戴)
進化する前からたくましかったが進化してからたくましさに磨きがかかったようだ
さぁやってきました昼に訪れたロモノスの森実際に昼と比べ、静かだと思い。サーチを発動させる
現在地から南東に10km離れているところに30から40の複数の赤い点を見つけた。
(月乃複数の魔物を見つけたから南東に行こうと思うけど、大丈夫?)
(黒ちゃんが行くほうが私の道よ)
(たくましい限りだ)
月乃の背に乗り夜のロモノスの森を駆け抜けて行く
昼と比べ、魔物を全く見ない。サーチで見つけた所に集まっているのか?
(黒ちゃんそろそろ着くわよ)
月乃が走るスピードを遅くしたあと、目的地が見えた。
大きく開けた場所に月の光に大きなクヌギの木が照らされており神秘的な場所になっていた。
その樹液を吸おうと蝶やクワガタ、カナブン、蟻などが集まっていた。まぁ、魔物だからかどれもこれも少しデカいが
(黒ちゃん美味しそうよ!)
(月乃今回は食べちゃダメだからね)
月乃は落ち込んでいるようだったが、自分にも譲れないものがあるそれは、クワガタやカブト虫が大好きなことだ
前世では、設備が整えられ無かったことが原因になるが
(戦わないならどうするのよ黒ちゃん?)
(ほんとにDPがやばいからね。ここよりも安全な自分のダンジョンに移ってもらうよう頼むよ。
そのために月乃は擬態で木を登った後、舌でオスメスのクワガタを捕まえてきて)
(無理難題を言うわね…でも愛する黒ちゃんためなら私頑張るわ)
やってやるわと景色に溶け込んでいく途中で、サーチの魔法の範囲内に急速にこちらに向かって来てる魔物がいる
(月乃!新手の魔物が3体近づい来てる!回収を早めに)
サーチでの赤い点が重なっているはずなのに肝心の魔物が現れない
(黒ちゃん上よ!)
夜空に大きな鳥と小さい鳥2羽がカァーカァーと旋回している。夜なのに、昼みたいに森がうるさくなる。
ナイトクロウ
ランクC
スキル 闇魔法lv3 恐怖lv2 風魔法lv2
掴みlv1 眷属lv1 雑食lv3 悪食lv2
ナイトクロウ 主に闇魔法にたけている魔物だが風魔法も得意としている。また、相手を恐怖状態にしたあとに、眷属に狙わして仕留めることもある
バレットクロウ 眷属
ランクD
スキル 弾丸lv3 風魔法lv2 雑食lv2 悪食lv1
バレットクロウ 自分の体を一点に集中して突撃をする鉄装備程度なら普通に貫ける。その姿の速さが弾丸ように見えることから名前の意味にもなっている
ナイトクロウの声に驚いた虫たちがパニックになり逃げていくがその隙を逃さないためにナイトクロウが風魔法を使ったのか強風に煽られ飛ぶ虫たちを地面に落としていく。
蟻などの装甲を持つ虫たちには、バレットクロウが突っ込んで行き体中に穴を開けて絶命させていく
(黒ちゃん落ちそうだわ〜)
(頑張れ月乃!)
打って変わってこちら側は平和だが着々と魔物の数は減っていく。
(目的は達成できそう月乃?)
(目的達成だわ黒ちゃん!)
月乃に木を登ってもらったのは、2つほど動いていない赤い点があったためだ。
クワガタが残っていたら登っていき捕まえるのと、違ったら降りてきてと指示していたからだ。目的達成ということなら前者ということになる
(オスメス一匹ずつ残っていたわよ)
(ありがとう月乃!後はそこから逃げるだけ…だ…)
安心した途端、赤い点が後5つしか残って居ないことに気付いた。
あれ?まだ他に蝶達が残っていたと思うけど、落とされた方を見る。
そこには黒い槍に貫かれた見るに見れない虫たちの絶命した姿があった。
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