王様ゲーム


『下すんごい盛り上がってんねっ♪!』


3人で冗談を言い合ったりと楽しく過ごしていると

昨日聞いたコールや昨日は知らなかったカラオケなんかが下の階のあちこちで響いていた。


VIPは2階にあるので1階の全席を眺める事が出来る


『そういえば何のイベントなの?』

「姫のわがままDayってイベントだよ。……彼方、言わなかったのか?」

「……えっと」


お金の為に呼んだわけじゃないという気持ちを聞き

優しく諭すように言う空


「何の為だろうといつもと違う事してるんだから、それはちゃんと説明しないといけないよ?……ごめんね芽咲ちゃん」

「ごめんなさい…」


『え、あ!うんっ!大丈夫!逆に気を使わせちゃって申し訳ないっ』

本当に気にしてないんだけど

謝らないでほしいと言うのは違うな、とすぐ気付けたので

謝罪を受け入れた


『それでそれで??わがままDayってなぁに?♪』


まだ発足したばかりのイベントで

決まりという決まりはないが

カラオケ歌って!とか

これ一気で飲んで!とか

姫が持ってきた服に着替えて!とか

…………


「あ、キスしてとか……セッ〇スして!って子もいたなぁ」

『…………』


あんぐりと開いた口

(驚きを隠せませんが??………そんな堂々とヤリたいってワガママ言うのアリなんですね…姫怖い)


自分も家の中限定だが

堂々と言ってる事も忘れた私


『え、ホストってそこまでするの…?あ、いや、そういう…枕?する人もいるのは知ってるけど』

「んー、する人もいればしない人ももちろんいるんじゃないかな?」


『なるほどねぇ…大変だねホストって……っていうか私もわがまま言っていい日って事だよね!?』

「「もちろん♪」」


『え〜なにしよっかなぁ〜♪あっ!!王様ゲームした事ないからしてみたいかも!』


そう言えばすぐに割り箸の準備をしてくれた。

人数的に、と店長を呼びゲームスタート


『ふっふっふ…私王様だっ♪』


全身から楽しんでるのが見て分かり

この席だけ和やかな空間と化していた。


下はわがまま放題の姫と

それに応えるキャスト達。


キーキー怒る声が聞こえるも構わず続けた


「1番がぁ〜!!3番をぉ〜!10秒間お姫様抱っこ!!」


うわまじかよ、さいっあく…とコソッと聞こえ

嫌そうな顔がまた笑いを誘い

お腹が捩れる程笑った


その後もお題をやり返されたりして……


(あ、私抱っこ側でしたけど何か?笑)


笑い疲れれば少し休憩、と飲んで喋って

たまに歌ってもらったりしていたら

あっという間に閉店時間


昨日の倍ではあったが

楽しかったので金額に不満もなく

自然とまた来ようと思えた。


また2人に見送られタクシーにて帰宅


今日は疲れたので携帯は見ずに

お風呂入ってすぐ就寝


(明日は何しようかな♪)

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