億!!
『ママー?出掛けよー?』
朝起きてすぐ今日も休みだったママを外へ誘った
「どこに?」
『新しい家!見に行こうよ!んで、車も買お!!そんで引っ越そ!!』
やりたい事を目いっぱい伝えれば
いつもの呆れ顔
「一日で?」
『うんっ!!』
「…………はぁ」
溜め息は同意と見なした私は
早速身支度を済ませ、まずは不動産へママと行った
『マンションにする?』
「まぁセキュリティを考えたらマンション一択ね」
『じゃぁそれで!防犯がしっかりしたマンションをお願いします!』
そう伝えれば分厚いファイルから
数枚、紙を抜き一つ一つ説明してくれた
「あ、同じマンション内の2部屋お願いします」
『え、なんで?』
「一人暮らしの方が都合がいいでしょ?……持ち帰られても困るわママ」
後半部分はコッソリ耳打ちして言うママ
『んな!?』
「では、こちらはいかがでしょうか?隣、とまでは難しいですが同じ階の2部屋です♪」
「1LDK……うん、これなら掃除も楽だし。いいわよね?芽咲」
『すぅ…………はい』
笑顔なのに目の奥が笑ってないママの圧に負けました
それから内見をし、無事購入。
すぐに住めるとの事で鍵を受け取り
電気と水道を通し、お次は車屋さん
駐車場代の心配もなくなったので
2台ずつ選ぶ事にした。
━━━━━━━━━━━━━━━
ミッション!
《1番高い車を買おう!》
━━━━━━━━━━━━━━━
すると突然現れたミッションの文字
特にこだわりがない私は長い時間
悩んでいたので正直助かった。笑
━━━━━━━━━━━━━━━
ミッション!
《1番高い車を買おう!》達成!
今日使った半分が個人資産へと変わります
資産¥403,501,339-
━━━━━━━━━━━━━━━
(億……いーじぃ。)
1番高いと言うスポーツカー?だっけ?
詳しくもないしこだわりもない私が買ってしまって申し訳ないと
心の中で全力土下座をしておく。
スポーツカーあるあるの硬い座席じゃなく
ゆったり出来ると言うのでそれ一択だった。
後は買い物出来るように大きいやつ
(なんだっけ?これ……あ、そうそうミニバン?のアルファ……たしかそんなやつ。)
免許は身分証として欲しかっただけで
ペーパーすぎる私には勿体ないし
事故る自信しかない車達。
(ほんとすみません…………練習します)
新しい住所へ持ってきてくれると言うので
住所と連絡先を渡して帰宅した。
帰ってすぐに遅めのお昼を食べ
電気ガス水道を止めて大家に退去を申し出た頃
もう17時前。
区役所は閉庁してるだろう。
家は素早く決断したが
車屋では少し時間がかかった…
一日で終わらす!と張り切り損になってしまったが
かなりの充実感に満足した。
『家具なんかは新しく買うでしょ?引っ越しの荷物、ほぼ無くない?』
「思い出系以外は確かにいらないわね…」
『んじゃぁ明日は家具屋ね!…ってママは仕事か』
「明日退職願出してくるから。明後日行きましょ」
『はぁい』
その日遅くまでママと引っ越した後の話を
長く長く、語ったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます