明日から



(夢じゃ、ない…だと?!)


突然の出来事に笑いが零れた



『はっ、ははっ!まじ!?さいっっこー!!』


人生で一番ワクワクしてるかも!!と

目を輝かせポチポチといじる


━━━━━━━━━━━━━━━

外見:10 知能:10

運:10 体力:10

魅力:10 テクニック:10

スキル:

カード残高∞

資産:0


P:16800

━━━━━━━━━━━━━━━


能力は1にするのに10P、2にするのに20Pと

上がっていったがPが沢山あったので全部上げた。

10がMAXの様で上がらなくなって

半信半疑で恐る恐る鏡の前に立った。


『え、痩せてる!?ってか可愛いじゃん私!!いや、美しいレベルかも!!きゃーっ!!』


新しい自分に身悶えているとまた現れた画面


━━━━━━━━━━━━━━━

スキル:ポージング P1000

スキル:手品 P2000

スキル:歌姫 P5000

スキル:床上手 P10000

スキル:ファッションセンス P500

━━━━━━━━━━━━━━━


(次の画面はスキルを買うのか。)


『ファッションセンスは絶対ほしい。可愛いのが勿体ない……後は、スタイルを生かすポージング、かな?』


悩み抜いた結果……

(全部取っちゃおっと♪あ、手品はいらないな♪)


P300…と少し寂しい数字になった。


興奮が止まない私は部屋を飛び出し

リビングへ直行


『ママ見て!私可愛くない!?』

「はぁ、あんたねぇ………はっ!?」


ママも驚くほどの可愛さかと

覚えたてのポージングを披露しドヤった。


ママが反応してくれるまで続けていると

やっと意識が戻ったママ


「あっ、あんたっ……」

うるうると涙ぐみ始めた


自分磨きしてたのね…と見当違いなのに

感動していた。


「っこれで働けるわね♪!?」

『えっと…………うん!』


最近見る事のなくなったママの嬉しそうな笑顔



『明日から!!』

「…え」

『とりあえず出かけてくるねー!!』

「っは!?ちょっと!!?」

『いってきまーす♪!!』


実はママと仲良いヒキニートな私。

親として、働けとは必ず言ってくるが

喧嘩という喧嘩はした事がない。

(親孝行もしよっと♪)

カードを眺めながら思った。


部屋着のジャージで来てしまった高級ブティック店


入った瞬間の視線は痛かったが

スキルの効果か自然と自分に似合うものが分かり

10着程の服を抱え試着室で1人ファッションショー


満足して出れば

見た目で判断し、盗むと考えたのだろう店員が2人もいた。


『試着したの全部買いたいのでレジに置いといてもらえます?♪』


ジロジロと見てくる店員さんに笑顔で伝えたが

それでも疑わしいのか視線が止まない


構わずアクセサリーや小物を見に行った。

高級なだけあって様々な高級ブランドが置いてあった。


ガラスケースの向こう側にいる店員さんに

これとこれとこれと……なんて

値段も見ずに全て出してもらい、こちらも付けてみたりしてからレジへ。


「全部で2742万1109円です。お支払いはカードでよろしかったでしょうか?」

『はい♪』

シュッと機械にスライドさせれば

無事払えたのかレシートを渡された。


『あ、ここで着替えてってもいいですか?』

許可をもらい再び試着室へ。


「「「ありがとうございました!」」」

荷物を出入口まで運んでくれた店員さん達と別れ

まっすぐ家へ帰った


(なんて説明しようかな…)

持った荷物を見ながら考える


『あ、宝くじ当たったって言う?…絶対無駄遣いしたとか怒りそう……仕方ない正直に話すか』


……


『ただいまあ!!』

「おかえりー」

『見てママ!可愛くない!?』


ママ報告第二弾


「!?…………」

固まったママを今度は正気に戻させて説明した。


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