第3話

ダンボールを覗くと、そこには。



…人の子……?



そう、人間の赤ちゃんがいたのだ。



けれど俺が良く見る感じとは違い、何だかぐったりして、一人でこんなところに置かれているのに泣きもしない。



ズキッ。


ああ、頭がガンガンする。



早く帰らなければ。



帰る、じゃあ、こいつはどうする?



どうする、とは言っても、俺がこのまま帰ったところで別に俺が罪に問われる訳じゃない。



だけど、頭が痛くて思考が鈍っていたからだろうか。



こんなめったに外になど出ない満月の夜に、出会ったからだろうか。



俺はこの赤ん坊を抱えて、家へ走っていた。

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