第1章 潮風に混ざる鉄 1-6
次の日
何とか夜の間に対抗出来そうなスキルを作ることが出来た
途中斗真からメールで遊びのお誘いがあったが丁寧にお断りした
さらに、何個か作戦も思い付いた
自信はないがやるしか無い
「メア、今日は敵を誘き寄せて迎え撃つぞ」
「そう、なら何か作戦があるの?」
「ああ、もちろんまずは...」
そうして、俺はメアに作戦と新しくしたスキルを伝えた
「理解した
それじゃあ早速プールに行きましょう」
ーーーーー
「着いたな」
何故、プールに来たのか
それは、相手は水に関連するスキルが多いから水の多いプールに来たなら確実に仕掛けて来るだろう
そしたら、俺達は攻撃を避けつつ人気の無い所かつ水気の少ない所まで誘導して
接近戦まで持ち込む
接近戦なら、水弾の溜める隙も水中移動の隙も与えない
さらに、ダメ押しの新スキルで足留めしてる間に人魚姫の詠み手を探し出して人質にする
悪どいがヤツは不死身だからこうする他無い
「それで?中に入るの?」
「いや、中に入らないで外で仕掛けて来るのを待つ予定だ」
「了解」
外で待ち10分くらいたった頃
聞き覚えのある声が聞こえて来た
「あれ?時武じゃ〜ん
女の子と一緒にいるって事は、デート?
あっ、だから俺の誘い断った感じぃ?」
「おい、デート中なら俺達が邪魔しちゃダメだろう」
振り返ると斗真達が居た
「なぁ〜に斗真くん〜、友達ぃ?」
「葉桜くんとは違ってちょお〜っとイモっぽいねっ」
「あっ、でもぉ女の子の方はカワイイね♡」
しかも、少しばかり失礼な女子達を3人も引き連れていた
「彼女ではないよ
親戚の子を預かる事になって街を案内してただけだ」
「ふ〜ん
じゃあさ何でプール前に居るの?入るの?」
「いや、プールには入る気は……」
「何で?勿体無いじゃん
折角プールまで来たんだしさぁ、入って遊ぼぜ」
「でも俺ら水着持って来てねぇし」
「ここのプールさ
水着の貸し出しとかもやってるし大丈夫だぜ」
「いや、でも…」
「何だよ俺らとプールで遊ぶのがそんなに嫌か?
あ〜あ、酷い男だなぁ時武くんは」
斗真がこちらを責めるよう口調で言って来た
だが、もしここで襲われたら友達を巻き込む事になる
そうなるのは、嫌だ
だから、俺はどんなに詰められようと断ろうしていた
「そんな、嫌味な言い方するなよ」
葉桜が斗真を嗜めた
「ごめんな、時武
コイツ時武が俺達に内緒で親戚の子と遊んでたから
拗ねてるだけだと思うんだ
だから、許してやってくれないか?」
「す、拗ねてない
ただ、黙って事に生意気だって思っただけだ」
なるほど、拗ねてるだけなら可愛いもんだな
しかも、図星差されて慌ててやがるういヤツめ
だが、俺の気持ちは変わらない
ここで、カッコよく断
「だけどさ、俺も出来れば時武とプールで遊びたいよ
ダメかな?」
ろうとしたが葉桜のお願いを女の子の前で言われてNOと言えば
非難されるのが目に見えてる
俺のメンタルは強くは無いので、泣く泣く俺は承諾したのであった
でも、メアには非難の目で見られた
本当にツいてないな今日は
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